ANAマイルが貯まる最強クレジットカードおすすめ12選を徹底比較

ANAマイルが貯まる最強クレジットカード、おすすめ12選を徹底比較

「旅行が好きで、お得に航空券を手に入れたい」「日々の支払いをマイルに変えて、非日常の体験をしたい」そう考える方にとって、ANAマイルは非常に魅力的なポイントプログラムです。しかし、ANAマイルを効率的に貯めるためには、どのクレジットカードを選ぶかが極めて重要になります。

ANAマイルが貯まるカードは、ANAが直接発行する「ANAカード」から、他社ポイントをマイルに交換できる「提携カード」まで多岐にわたります。それぞれ年会費、マイル還元率、付帯サービスが異なり、ライフスタイルによって最適な一枚は大きく変わるため、「どのカードが自分に合っているのか分からない」と悩む方も少なくありません。

この記事では、数あるクレジットカードの中からANAマイルを貯めるのに適した12枚を厳選し、それぞれの特徴を徹底的に比較・解説します。年会費を抑えたい方、マイル還元率を最優先する方、日常の買い物で貯めたい「陸マイラー」、飛行機に乗って貯めたい「空マイラー」など、あなたの目的やタイプに合わせた最適なカードが見つかるはずです。

さらに、カードの基本的な選び方から、入会後にマイルを爆発的に貯めるための具体的なテクニック、そして貯めたマイルの価値を最大化する使い方まで、ANAマイルに関するあらゆる情報を網羅しました。この記事を最後まで読めば、あなたは自分にぴったりの「最強」のANAカードを見つけ、賢くマイルを貯めて、夢の旅行を実現するための具体的な第一歩を踏み出せるようになります。

ANAマイルが貯まるクレジットカードおすすめ12選【比較表】

まずは、今回ご紹介するANAマイルが貯まるクレジットカード12枚の基本スペックを一覧で比較してみましょう。年会費、基本のマイル還元率、ボーナスマイル、付帯サービスなどを俯瞰することで、各カードのおおまかな特徴と立ち位置を把握できます。

カード名 年会費(税込) 基本マイル還元率 入会・継続ボーナスマイル 国際ブランド 主な特徴
ANA To Me CARD PASMO JCB(ソラチカカード) 2,200円(初年度無料) 0.5%~1.0% 1,000マイル JCB PASMOオートチャージ対応、メトロポイントを高レートでANAマイルに交換可能
ANA VISA/JCB 一般カード 2,200円(初年度無料、割引制度あり) 0.5%~1.0% 1,000マイル Visa, JCB 最もスタンダードなANAカード、年会費割引でコストを抑えられる
ANA VISA Suicaカード 2,200円(初年度無料、割引制度あり) 0.5%~1.0% 1,000マイル Visa Suica機能搭載、オートチャージや定期券購入でポイントが貯まる
ANAアメリカン・エキスプレス・カード 7,700円 1.0% 1,000マイル AMEX 空港ラウンジサービス(同伴者1名無料)、充実した旅行傷害保険
ANA VISA/JCBワイドゴールドカード 15,400円 (Visa) / 15,400円 (JCB) 1.0% 2,000マイル Visa, JCB マイル移行手数料無料、空港ラウンジ、充実した保険。コスパが高い
ANAアメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード 34,100円 1.0% 2,000マイル AMEX 家族カード1枚無料、手厚いプロテクション、高いステータス性
ソラチカゴールドカード 15,400円 1.0% 2,000マイル JCB ソラチカカードの上位版。メトロポイント、継続時ボーナスが魅力
ANA VISAプラチナ プレミアムカード/JCBカードプレミアム 88,000円 (Visa) / 77,000円 (JCB) 1.0%~1.5% 10,000マイル Visa, JCB コンシェルジュサービス、プライオリティ・パス付帯、最高峰のサービス
ANAアメリカン・エキスプレス・プレミアム・カード 165,000円 1.0%~4.5% 10,000マイル AMEX 更新時にANA SKY コイン10,000コイン付与、ANAラウンジ利用可能
ANAダイナース プレミアムカード 170,500円(招待制) 1.0%~2.0% 10,000マイル Diners 最上級のコンシェルジュ、ANAラウンジ利用可能、最高レベルのステータス
マリオットボンヴォイ・アメックス・プレミアム 49,500円 1.0%~1.25% なし(ANAマイルとして) AMEX ポイントの有効期限実質無期限、高級ホテル無料宿泊特典
楽天カード 永年無料 0.5% なし Visa, MC, JCB, AMEX 年会費無料でマイルを貯められる、楽天市場で高還元

※マイル還元率は、ポイントをマイルに交換する際の最大レートを基準に記載しています。年会費割引やポイントからマイルへの移行には条件や手数料がかかる場合があります。最新の情報は各カード会社の公式サイトをご確認ください。
参照:ANAカード公式サイト、三井住友カード公式サイト、JCBカード公式サイト、アメリカン・エキスプレス公式サイト、楽天カード公式サイト、マリオットボンヴォイ公式サイト

この表を見ると、年会費無料のカードから10万円を超えるプレミアムカードまで、幅広い選択肢があることがわかります。重要なのは、単に年会費の安さや還元率の高さだけで判断するのではなく、ご自身のライフスタイルやカードに求めるサービスとのバランスを考えることです。次章からは、目的別にどのカードがあなたに合っているかを詳しく見ていきましょう。

【目的・タイプ別】あなたに合うANAマイル向けカードはこれ!

年会費を安く抑えたい人、マイル還元率を最重視する人、日常でマイルを貯めたい「陸マイラー」、飛行機利用で貯めたい「空マイラー」、クレジットカードのステータスを重視する人、学生におすすめ

多種多様なANAカードの中から最適な一枚を選ぶには、まず「自分が何を最も重視するのか」を明確にすることが大切です。ここでは、5つの目的・タイプ別に、おすすめのクレジットカードを紹介します。

年会費を安く抑えたい人向けのおすすめカード

「まずは気軽にマイルを貯め始めたい」「クレジットカードに高い年会費は払いたくない」という方には、年会費が無料または格安のカードがおすすめです。

  • 楽天カード: 年会費永年無料でANAマイルを貯められる代表的なカードです。楽天市場での買い物でポイントが高還元され、貯めた楽天ポイントを「2ポイント=1マイル」のレートでANAマイルに交換できます。マイル還元率は0.5%と標準的ですが、コストをかけずにマイルを貯め始める入門カードとして最適です。
  • ANA VISA 一般カード / ANA JCB 一般カード: 年会費は2,200円(税込)ですが、初年度は無料です。さらに、WEB明細の利用やマイ・ペイすリボの登録(Visaの場合)などで翌年度以降の年会費割引を受けられるため、実質的な負担をかなり低く抑えることが可能です。スタンダードなANAカードとしての機能は一通り備えており、コストを抑えつつANAカードの特典を受けたい方に向いています。
  • ANA To Me CARD PASMO JCB(ソラチカカード): 年会費は2,200円(税込、初年度無料)ですが、後述する陸マイラーにとって特別な価値を持つカードです。年会費以上のリターンを得られる可能性を秘めているため、コストパフォーマンスを重視する方にも選択肢となります。

これらのカードは、大きな負担なくマイル生活をスタートできるのが魅力です。ただし、マイル還元率や付帯サービスはゴールドカード以上に比べると限定的であるため、ある程度マイルが貯まる楽しさを実感してきたら、上位カードへの切り替えを検討するのも良いでしょう。

マイル還元率を最重視する人向けのおすすめカード

「とにかく効率よく、大量のマイルを貯めたい」というマイル獲得効率を最優先する方には、年会費は高額になりますが、それに見合う高い還元率を誇るカードがおすすめです。

  • ANA VISAプラチナ プレミアムカード: 基本のマイル還元率が1.5%(リボ払い手数料発生時など条件あり、通常1.0%)と非常に高い水準です。年会費は88,000円(税込)と高額ですが、入会・継続で10,000マイルのボーナス、プライオリティ・パス付帯、24時間対応のコンシェルジュサービスなど、特典も最高峰です。決済額が大きい方であれば、年会費を払ってでもお釣りがくるほどのマイルを獲得できます。
  • ANAアメリカン・エキスプレス・プレミアム・カード: ANAグループでの利用でポイントが2.5倍、さらに「ANAカードマイルプラス」の提携店なら追加でマイルが貯まるため、使い方次第で還元率は2.5%~4.5%にも達します。年会費は165,000円(税込)と最も高額な部類ですが、ANAラウンジの利用や更新時のANA SKYコイン付与など、ANAヘビーユーザーにとって最高のサービスが提供されます。
  • マリオットボンヴォイ・アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カード: このカードは直接マイルが貯まるわけではありませんが、貯めたポイントを「3ポイント=1マイル」の高いレートでANAマイルに交換できます。さらに、60,000ポイントをまとめて交換すると5,000マイルのボーナスが付与されるため、実質的なマイル還元率は1.25%になります。ポイントの有効期限が実質無期限であることや、高級ホテルに無料宿泊できる特典も魅力で、旅行好きから絶大な支持を得ています。

これらのカードは、年間のカード決済額が多い方ほどメリットが大きくなります。自分の年間決済額を算出し、年会費を支払っても十分にマイルで元が取れるかをシミュレーションしてみることが重要です。

日常の買い物でマイルを貯めたい「陸マイラー」向けのおすすめカード

飛行機にはあまり乗らないけれど、日々のショッピングや支払いでコツコツマイルを貯めたい。そんな「陸マイラー」と呼ばれる方々には、日常生活での利用シーンに強いカードがおすすめです。

  • ANA To Me CARD PASMO JCB(ソラチカカード): 「陸マイラー最強カード」との呼び声も高い一枚です。その理由は、東京メトロ乗車で貯まる「メトロポイント」を「100ポイント=90マイル」という90%の高レートでANAマイルに交換できる唯一のカードだからです(通称:ソラチカルート)。他のポイントサイトで貯めたポイントをメトロポイント経由でANAマイルに交換することで、驚異的な効率でマイルを貯めることが可能です。PASMOオートチャージでもポイントが貯まるため、首都圏在住者には特におすすめです。
  • ANA VISA Suicaカード: Suica機能が一体となっており、SuicaへのオートチャージやモバイルSuicaへのチャージでポイントが満額付与されます。貯まったポイントはもちろんANAマイルに交換可能です。通勤・通学や日常の買い物でSuicaを頻繁に利用する方にとっては、意識せずともザクザクとマイルが貯まっていく感覚を味わえるでしょう。
  • 楽天カード: 楽天市場をよく利用する「楽天経済圏」の住人であれば、楽天カードは外せません。SPU(スーパーポイントアッププログラム)を活用すれば、楽天市場でのポイント還元率は数倍から十数倍にもなります。大量に貯めた楽天ポイントをANAマイルに交換することで、効率的にマイルを貯めることができます。

陸マイラーにとっての鍵は、いかに日常生活のあらゆる支払いを一枚のカードに集約し、ポイントサイトなどを活用してマイルへの交換ルートを最適化するかにあります。

飛行機の利用でマイルを貯めたい「空マイラー」向けのおすすめカード

出張や旅行で頻繁に飛行機に乗る「空マイラー」の方は、通常のフライトマイルに加えて、カード特典のボーナスマイルが貯まるANAカードを選ぶのが鉄則です。

  • ANAワイドゴールドカード(VISA/JCB): 搭乗ごとに区間基本マイルの25%がボーナスマイルとして加算されます。一般カードの10%と比べて優遇されており、乗れば乗るほど差が付きます。年会費は15,400円(税込)ですが、マイル移行手数料が無料であること、空港ラウンジが利用できることなど、サービスのバランスが非常に良く、多くの空マイラーにとってコストパフォーマンスの高い一枚と言えます。
  • ANAプレミアムカード各種: 搭乗ボーナスマイルは一気に50%に跳ね上がります。例えば、東京-沖縄(片道984マイル)を普通席で利用した場合、ワイドゴールドなら約246マイルのボーナスですが、プレミアムカードなら約492マイルと倍のボーナスがもらえます。頻繁に長距離路線を利用する方であれば、この差は年間で数万マイルにもなり得ます。
  • ANAスーパーフライヤーズカード(SFC): これは直接申し込めるカードではありませんが、ANAの上級会員資格「プラチナサービス」メンバー以上になることで発行資格が得られます。SFCを保有している限り、ANAグループ便搭乗時のボーナスマイルが35%~50%(カードランクによる)加算され、ANAラウンジが利用できるなど、半永久的に上級会員と同等のサービスを受けられます。空マイラーが最終的に目指すゴールの一つです。

空マイラーの方は、搭乗ボーナスマイルの積算率を最重要視してカードランクを選ぶと良いでしょう。

クレジットカードのステータスを重視する人向けのおすすめカード

「せっかく持つなら、会計時に一目置かれるようなステータスの高いカードが良い」という方には、付帯サービスが充実し、所有欲を満たしてくれるプレミアムなカードがおすすめです。

  • ANAアメリカン・エキスプレス・プレミアム・カード: 券面の高級感はもちろん、24時間365日対応のコンシェルジュサービスや、世界中の空港VIPラウンジを利用できる「プライオリティ・パス」、手荷物無料宅配サービスなど、トラベル&エンターテイメント系のサービスが非常に充実しています。まさに最上級の「おもてなし」を受けられる一枚です。
  • ANAダイナース プレミアムカード: 原則として招待制(インビテーション)でのみ入会が可能な、ステータスカードの最高峰です。銀座の会員制ラウンジや、予約の取れない高級レストランの席を確保してくれるエグゼクティブ・ダイニングなど、他のカードにはない特別な体験を提供してくれます。このカードを所有していること自体が、社会的信用の証となります。
  • ANA VISAプラチナ プレミアムカード: Visaのプラチナカードとして、世界中で利用できる利便性と高いステータスを両立しています。アメックスやダイナースに引けを取らないコンシェルジュサービスや特典を備えつつ、Visaブランドの安心感を求める方におすすめです。

これらのカードは、単にマイルを貯めるためのツールではなく、日々の生活や旅行をより豊かに、上質にしてくれるパートナーとしての役割を果たしてくれます。

学生におすすめのカード

「学生のうちからマイルを貯め始めたい」という方には、学生専用のお得なカードがあります。

  • ANAカード(学生用): 在学期間中は年会費が無料になるという最大のメリットがあります。さらに、通常の入会・継続ボーナスマイルに加えて、卒業時に2,000マイルのボーナスがもらえるなど、学生ならではの特典が満載です。マイルの有効期限も在学期間中は延長されるため、焦らずじっくり貯められます。社会人になる前にマイルを貯める習慣をつけたい学生にとって、これ以上ない一枚です。
  • 楽天カード アカデミー: こちらも学生専用で年会費無料。楽天ポイントを貯めてANAマイルに交換するルートになります。楽天市場での買い物が多い学生や、海外旅行傷害保険が自動付帯する点を重視する方におすすめです。

将来の旅行や自己投資のために、学生時代から賢くマイルを貯めることは非常に有益です。

ANAマイルが貯まる最強クレジットカードおすすめ12選

ここでは、前章までで紹介したカードを含め、おすすめの12枚を一枚ずつ掘り下げて解説します。それぞれのカードが持つ独自の魅力や、どんな人に最適なのかを具体的に見ていきましょう。

① ANA To Me CARD PASMO JCB(ソラチカカード)

主な特徴 解説
年会費 2,200円(税込・初年度無料)
マイル還元率 0.5%~1.0%
国際ブランド JCB
ポイント Oki Dokiポイント、メトロポイント
強み メトロポイントからANAマイルへの交換レートが90%と驚異的に高い。PASMOオートチャージ対応。
おすすめな人 首都圏在住の陸マイラー、ポイントサイトを活用してマイルを貯めたい人

「ソラチカカード」の愛称で知られ、特に陸マイラーから絶大な支持を集めるカードです。最大の理由は、東京メトロの利用などで貯まる「メトロポイント」をANAマイルに交換する際のレートが90%(100ポイント→90マイル)と、他のどのルートよりも圧倒的に高い点にあります。

多くのポイントサイトで貯めたポイントは、提携するポイント交換サイトを経由してメトロポイントに集約できます。そして、そのメトロポイントをソラチカカードを使ってANAマイルに交換することで、通常50%程度のレートでしか交換できないポイントも、実質的に高レートでマイル化できるのです。

もちろん、PASMO一体型なので改札もスムーズ。オートチャージ設定をしておけば、チャージの手間なく自動で残高が補充され、チャージ分にもOki Dokiポイントが貯まります(マイル還元率は0.5%)。

年会費は2,200円かかりますが、毎年のカード継続で1,000マイルのボーナスがもらえるため、実質的な負担はかなり軽減されます。ポイントサイトを駆使して年間数万~数十万マイルを貯める上級陸マイラーにとって、このカードはまさに必須アイテムと言えるでしょう。

② ANA VISA 一般カード / ANA JCB 一般カード

主な特徴 解説
年会費 2,200円(税込・初年度無料)※割引制度あり
マイル還元率 0.5%~1.0%
国際ブランド Visa, JCB
ポイント Vポイント (Visa), Oki Dokiポイント (JCB)
強み 年会費割引制度が豊富で、実質的な年会費を数百円まで抑えることも可能。ANAカードの基本機能を押さえたスタンダードな一枚。
おすすめな人 初めてANAカードを持つ人、とにかくコストを抑えたい人

ANAカードの中で最もベーシックな位置づけのカードです。年会費は2,200円ですが、初年度は無料。さらに、Visaカードの場合、「WEB明細書サービス」の利用と「マイ・ペイすリボ」への登録・利用で翌年度以降の年会費を826円(税込)まで引き下げることができます(参照:三井住友カード公式サイト)。JCBカードもスマリボの登録・利用で年会費優遇があります。

マイル還元率は通常0.5%ですが、年間6,600円(税込)の「10マイルコース」に登録すれば1.0%にアップします(JCBは年間5,500円)。搭乗ボーナスマイルは10%加算され、入会・継続で1,000マイルが付与されるなど、ANAカードとしての基本はしっかり押さえています。

「まずはANAカードを試してみたい」「難しいことは考えず、シンプルにマイルを貯めたい」という方に最適な入門カードです。

③ ANA VISA Suicaカード

主な特徴 解説
年会費 2,200円(税込・初年度無料)※割引制度あり
マイル還元率 0.5%~1.0%
国際ブランド Visa
ポイント Vポイント
強み Suica機能が一体化しており、オートチャージや定期券購入でもポイント(Vポイント)が貯まる。
おすすめな人 JR東日本エリア在住で、通勤や買い物でSuicaを多用する人

ANAカードの機能にSuicaがドッキングした便利な一枚です。最大のメリットは、SuicaへのオートチャージやモバイルSuicaの利用でVポイントが満額貯まること。貯まったVポイントはもちろんANAマイルに交換可能です。

日々の通勤や通学、駅ビルでのショッピングなど、Suicaを使うあらゆる場面で自動的にマイルが貯まっていくため、特にJR東日本沿線にお住まいの方にとっては非常に効率的です。

年会費はANA一般カードと同じく2,200円で、割引制度も利用可能。ANAカードとビューカードの特典を併せ持っており、日常生活にマイル活動を自然に溶け込ませたい方におすすめのカードです。

④ ANAアメリカン・エキスプレス・カード

主な特徴 解説
年会費 7,700円(税込)
マイル還元率 1.0%
国際ブランド AMEX
ポイント メンバーシップ・リワード®のポイント
強み ポイント有効期限が無期限(※)、空港ラウンジが同伴者1名まで無料。旅行関連の特典が充実。
おすすめな人 年に数回旅行に行き、空港での時間を快適に過ごしたい人。ステータス性も少し意識したい人。

一般カードとゴールドカードの中間に位置する、通称「ANAアメックス(青)」。年会費は7,700円と一般カードよりは高いですが、その分サービスが充実しています。

特筆すべきは、ポイントをANAマイルに移行する際のレートが常に1.0%であること。追加の手数料は不要です(「ポイント移行コース」への登録が必要、年間参加費6,600円)。また、一度でもポイントを交換すればポイントの有効期限が無期限になるため、じっくりとマイルを貯めたい方にも安心です。

さらに、国内外29の空港ラウンジをカード会員本人だけでなく同伴者1名も無料で利用可能。これは他の一般カードや一部のゴールドカードにはない大きなメリットです。手荷物無料宅配サービスや充実した海外旅行傷害保険など、アメックスならではの手厚いトラベルサービスも魅力。

「一般カードでは物足りないけれど、ゴールドカードほどの年会費は…」と考える方に、ちょうど良いバランスのカードです。

⑤ ANA VISAワイドゴールドカード / ANA JCBワイドゴールドカード

主な特徴 解説
年会費 15,400円(税込)※割引制度あり
マイル還元率 1.0%
国際ブランド Visa, JCB
ポイント Vポイント (Visa), Oki Dokiポイント (JCB)
強み マイル移行手数料が無料で常に還元率1.0%。搭乗ボーナスマイル25%。サービスのバランスが良く、コストパフォーマンスが非常に高い
おすすめな人 陸でも空でも効率よくマイルを貯めたい、コスパ重視のメインカードを探している人

多くのマイラーから「メインカードとして最もバランスが良い」と評価されるのが、このANAワイドゴールドカードです。年会費は15,400円ですが、ポイントからマイルへの移行手数料(通常年間5,500~6,600円)が無料で、常に1.0%の高還元率を維持できます。

飛行機に乗った際には搭乗ボーナスマイルが25%と一般カードの10%から大幅にアップ。国内外の主要空港ラウンジも無料で利用でき、旅行傷害保険も自動付帯で補償額が手厚くなるなど、旅行時の安心感が格段に向上します。

Visaカードであれば、年会費割引制度を適用することで最大11,550円(税込)まで年会費を下げることが可能(参照:三井住友カード公式サイト)。年間150万円程度カード決済をする方であれば、年会費の元は十分に取れる計算になり、非常にコストパフォーマンスに優れた一枚です。陸マイラーにも空マイラーにも、自信を持っておすすめできる王道のカードと言えます。

⑥ ANAアメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード

主な特徴 解説
年会費 34,100円(税込)
マイル還元率 1.0%
国際ブランド AMEX
ポイント メンバーシップ・リワード®のポイント
強み 家族カードが1枚無料。手厚いプロテクション(キャンセル・プロテクションなど)。ANAグループでの利用でポイント1.5倍。
おすすめな人 家族でマイルを貯めたい人、旅行時の万が一に備えたい人、アメックスのステータスを求める人

ANAワイドゴールドカードよりもワンランク上のサービスとステータスを求めるなら、この「ANAアメックスゴールド」が選択肢になります。年会費は34,100円と高めですが、アメックスならではの特典が光ります。

ANAワイドゴールドカードとの大きな違いは、家族カードが1枚無料で発行できる点です。家族カードの年会費は通常17,050円なので、家族で利用する場合には非常にお得です。

また、航空券や宿泊などをキャンセルした際の損害を補償してくれる「キャンセル・プロテクション」や、商品の破損・盗難を補償する「ショッピング・プロテクション」など、各種保険が非常に手厚いのも特徴。

ANA航空券の購入など、ANAグループでの利用ではポイントが1.5倍(マイル還元率1.5%相当)になるため、ANAを頻繁に利用する方にもメリットがあります。安心とステータスを高いレベルで両立させたい方に最適なゴールドカードです。

⑦ ソラチカゴールドカード

主な特徴 解説
年会費 15,400円(税込)
マイル還元率 1.0%
国際ブランド JCB
ポイント Oki Dokiポイント、メトロポイント
強み 通常のソラチカカードの特典に加え、マイル移行手数料無料、搭乗ボーナス25%、継続ボーナス2,000マイルとゴールドカード級の特典。
おすすめな人 ソラチカカードの特典を最大限活用しつつ、ゴールドカードのサービスも受けたい陸マイラー

正式名称は「ANA To Me CARD PASMO JCB GOLD」。通常のソラチカカードの上位版です。年会費は15,400円とANAワイドゴールドカードと同水準ですが、ソラチカカードならではの強みをそのまま受け継いでいます。

つまり、「メトロポイント→ANAマイル」の90%交換レートという最大のメリットはそのままに、マイル移行手数料無料で還元率1.0%を維持でき、搭乗ボーナスマイルも25%にアップ。継続ボーナスも2,000マイルもらえます。

また、東京メトロに乗車した際に付与されるメトロポイントも、平日は20ポイント、土休日は40ポイントと、一般のソラチカカード(平日5、土休日15)よりも大幅に多く貯まります。

メトロポイントを高効率で貯められる環境にある首都圏在住の陸マイラーで、かつ決済額も多く、空の旅も楽しむという方にとっては、まさに死角のない一枚と言えるかもしれません。

⑧ ANA VISAプラチナ プレミアムカード / ANA JCBカードプレミアム

主な特徴 解説
年会費 88,000円 (Visa) / 77,000円 (JCB)
マイル還元率 1.0%~1.5%
国際ブランド Visa, JCB
ポイント Vポイント (Visa), Oki Dokiポイント (JCB)
強み 継続ボーナス10,000マイル、プライオリティ・パス付帯、24時間365日対応のプラチナ・コンシェルジュデスク。
おすすめな人 決済額が非常に多く、最高峰のサービスを求める人。Visa/JCBブランドの安心感を重視する人。

ANAカードにおける最高峰のステータスを誇るプレミアムカード群です。年会費は高額ですが、それを上回る特典とサービスが提供されます。

まず、入会・継続ボーナスが10,000マイルと桁違い。これだけで国内線特典航空券(ローシーズン)に手が届きそうです。マイル還元率もVisaは条件を満たすと最大1.5%と非常に高く、搭乗ボーナスマイルも50%と最大です。

サービス面では、世界中のVIP空港ラウンジが使える「プライオリティ・パス(プレステージ会員)」が無料で付帯し、旅行やレストランの手配などを24時間サポートしてくれる「プラチナ・コンシェルジュデスク」が利用できます。

年間数百万円以上のカード決済があり、出張や旅行で世界中を飛び回るような方であれば、これらの特典は年会費以上の価値をもたらしてくれるでしょう。まさに選ばれし者のためのカードです。

⑨ ANAアメリカン・エキスプレス・プレミアム・カード

主な特徴 解説
年会費 165,000円(税込)
マイル還元率 1.0%~4.5%
国際ブランド AMEX
ポイント メンバーシップ・リワード®のポイント
強み ANAグループでの利用でポイント2.5倍(マイル還元率2.5%相当)。プライオリティ・パスに加え、国内線ANAラウンジが利用可能
おすすめな人 ANAを頻繁に利用する経営者や役員など。SFC修行をせずともANAラウンジを使いたい人。

通称「ANAアメックスプレミアム」。年会費165,000円という、所有するだけで圧倒的なステータスを示すカードです。

最大の特徴は、ANAグループ(航空券、機内販売など)での利用でポイントが2.5倍になること。さらにANAカードマイルプラス提携店であれば、その特典も上乗せされるため、最大で4.5%という驚異的なマイル還元率を実現します。

また、通常は上級会員かビジネスクラス利用者しか入れない国内線の「ANA LOUNGE」を、カード会員本人が無料で利用できます。これは他のプレミアムカードにはない独自の特典です。

更新時にはANAの航空券やツアーの支払いに使える「ANA SKY コイン」が10,000円分もらえるため、実質的な年会費負担は少し和らぎます。ANAの利用頻度が極めて高い方にとって、これ以上ないサービスを提供する一枚です。

⑩ ANAダイナース プレミアムカード

主な特徴 解説
年会費 170,500円(税込)
マイル還元率 1.0%~2.0%
国際ブランド Diners
強み 原則インビテーション(招待)制。最高峰のコンシェルジュサービスとダイニング特典。ポイント有効期限なし。
おすすめな人 最高のステータスと唯一無二の体験を求める富裕層。

ダイナースクラブの最上位カードとANAカードが融合した、まさに究極のステータスカード。原則として、ANAダイナースカードなどを利用し、良好なクレジットヒストリーを積んだ方にのみ招待状が届きます。

マイル還元率は通常利用で1.0%、リボ払い利用で2.0%と非常に高く、ポイントの有効期限はありません。もちろん、搭乗ボーナスマイルは50%、継続ボーナスは10,000マイルです。

このカードの真価は、その卓越したサービスにあります。24時間対応のコンシェルジュは「NOと言わない」と評されるほど対応力が高く、予約困難なレストランや入手困難なチケットの手配など、あらゆる要望に応えてくれます。また、対象レストランでコース料理を2名以上で利用すると1名分が無料になる「エグゼクティブ・ダイニング」など、他の追随を許さない特典が満載です。

お金では買えない価値と体験を求める、真のエグゼクティブのためのカードと言えるでしょう。

⑪ マリオットボンヴォイ・アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カード

主な特徴 解説
年会費 49,500円(税込)
マイル還元率 1.0%~1.25%
国際ブランド AMEX
強み 実質1.25%の高いマイル還元率。年間150万円以上の利用で高級ホテルに無料宿泊できる特典。ポイントの有効期限が実質無期限。
おすすめな人 ホテルステイも重視する旅行好き。マイルの有効期限を気にせず貯めたい人。

「旅好きの最強カード」として名高いこのカードは、ANAカードではありませんが、ANAマイルを貯める上で非常に強力な選択肢です。

貯まる「Marriott Bonvoyポイント」は、ANAを含む世界40社以上の航空会社のマイルに交換可能。通常「3ポイント=1マイル」のレートですが、60,000ポイントをまとめて交換すると5,000マイルのボーナスが加算され、合計25,000マイル(60,000÷3 + 5,000)になります。これにより、実質的なマイル還元率は1.25%と、多くのANAゴールドカードを上回ります。

最大の魅力は、年間150万円以上利用すると、翌年のカード更新時に付与される無料宿泊特典。ザ・リッツ・カールトンやウェスティンなど、世界中のMarriott Bonvoy参加ホテル(50,000ポイントまでのホテル)に1泊無料で宿泊できます。

ポイントの有効期限も、ポイントの増減があれば延長されるため実質無期限。マイルにもホテルにも使える汎用性の高さは、他のカードにはない大きなアドバンテージです。

⑫ 楽天カード

主な特徴 解説
年会費 永年無料
マイル還元率 0.5%
国際ブランド Visa, Mastercard, JCB, AMEX
強み 年会費無料でANAマイルを貯められる。楽天市場でのSPU活用でポイントがザクザク貯まる。
おすすめな人 とにかくコストをかけずにマイルを貯め始めたい人。楽天経済圏のヘビーユーザー。

「とりあえずマイルを貯めてみたい」という方に最適なのが、年会費永年無料の楽天カードです。貯まった楽天ポイントを「2ポイント=1マイル」のレートでANAマイルに交換できます。

マイル還元率は0.5%と標準的ですが、このカードの真価は「楽天経済圏」で発揮されます。楽天市場での買い物時にSPU(スーパーポイントアッププログラム)を適用したり、楽天トラベルや楽天ブックスを利用したりすることで、ポイント還元率を5倍、10倍と飛躍的に高めることが可能です。

例えば、楽天市場で10%のポイント還元を受けたとすると、実質的なマイル還元率は5%にも達します。コストを一切かけずに、使い方次第で大量のマイルを獲得できるポテンシャルを秘めたカードです。ANAカードを作る前の入門編として、あるいは楽天経済圏専用のサブカードとして持つ価値は十分にあります。

ANAマイルを貯めるならANAカードと提携カードどっちが良い?

ANAマイルを貯めるならANAカードと提携カードどっちが良い?

ANAマイルを貯められるカードは、大きく分けて「ANAカード」と、マリオットボンヴォイカードや楽天カードのような「ANAカード以外の提携カード」の2種類があります。どちらを選ぶべきかは、あなたのライフスタイルやマイルの貯め方によって異なります。

ANAカードがおすすめな人

ANAカードは、ANA(全日本空輸)とカード会社が提携して発行している公式のカードです。以下のような方には、ANAカードが断然おすすめです。

  • 飛行機(特にANA便)に頻繁に乗る人: ANAカードの最大のメリットは、搭乗時のボーナスマイルです。一般カードで10%、ワイドゴールドで25%、プレミアムカードなら50%ものボーナスマイルが加算されます。出張や旅行でANA便をよく利用する「空マイラー」にとって、このボーナスは非常に大きく、提携カードでは得られないアドバンテージです。
  • 入会・継続ボーナスマイルが欲しい人: ANAカードは、入会時および毎年のカード継続時にボーナスマイルが付与されます。一般カードなら1,000マイル、ゴールドなら2,000マイル、プレミアムなら10,000マイルと、カードランクに応じてまとまったマイルがもらえます。これは年会費の一部を補ってくれる嬉しい特典です。
  • ANAの関連サービスをよく利用する人: ANAカード会員は、空港内免税店「ANA DUTY FREE SHOP」での割引や、国内・海外ツアー「ANAトラベラーズ」の割引など、ANAグループの各種サービスで優待を受けられます。また、「ANAカードマイルプラス」加盟店(セブン-イレブン、マツモトキヨシ、ENEOSなど)で利用すると、クレジットカード会社のポイントとは別に、100円または200円につき1マイルが直接加算されます。

結論として、生活の中心にANAがあり、フライトや関連サービスを積極的に利用してマイルを貯めたいのであれば、ANAカードを選ぶのが最も効率的かつ合理的です。

ANAカード以外の提携カードがおすすめな人

一方、マリオットボンヴォイ・アメックス・プレミアムカードや楽天カードのような、直接マイルが貯まるわけではなく、貯めたポイントをANAマイルに交換できる提携カードは、以下のような方におすすめです。

  • マイル以外のポイントの使い道も確保したい人: 提携カードで貯まるポイントは、ANAマイル以外にも様々な使い道があります。例えば、マリオットボンヴォイのポイントは高級ホテルの無料宿泊に、楽天ポイントは楽天市場での買い物や楽天ペイでの支払いに使えます。「マイルを貯めてはいるけど、特典航空券が取れなかったり、有効期限が迫ったりした時に、他の使い道も欲しい」という柔軟性を求める方には、提携カードが向いています。
  • ポイントの有効期限を気にせず貯めたい人: ANAマイルの有効期限は原則3年間ですが、提携カードのポイントプログラムによっては、より長い有効期限が設定されていたり、ポイントの増減がある限り実質無期限になったりします。マリオットボンヴォイ・アメックス・プレミアムカードはその代表例で、数年がかりでじっくりマイルを貯めたい方には大きなメリットとなります。
  • 特定の経済圏やサービスをメインで利用している人: 楽天経済圏をフル活用しているなら楽天カード、ホテルステイが好きならマリオットボンヴォイカードといったように、自分のライフスタイルに密着したサービスで高還元率を実現できるなら、提携カードの方が結果的により多くのマイルを貯められる可能性があります。

要するに、マイルを貯めることをあくまで選択肢の一つと捉え、ポイントの汎用性や自分の消費スタイルとの親和性を重視するなら、提携カードが有力な候補になります。

ANAマイルが貯まるクレジットカードの基本的な選び方

年会費とサービスのバランスで選ぶ、マイル還元率の高さで選ぶ、入会・継続時のボーナスマイルで選ぶ、ライフスタイルに合う特典や機能で選ぶ、国際ブランドで選ぶ

自分に最適な一枚を見つけるために、以下の5つのポイントを基準にカードを比較検討してみましょう。

年会費とサービスのバランスで選ぶ

年会費は、カード選びにおける最も基本的な判断基準の一つです。年会費無料のカードから10万円を超えるカードまで様々ですが、重要なのは「年会費をコストと捉えるか、サービスへの投資と捉えるか」という視点です。

  • 年会費無料~数千円のカード: とにかくコストをかけたくない初心者向け。マイルを貯める基本機能は備わっていますが、空港ラウンジや手厚い保険などの付帯サービスは限定的です。
  • 1万円~3万円台のゴールドカード: 多くの人にとって最もコストパフォーマンスが高いのがこのクラスです。年会費はかかりますが、マイル移行手数料が無料になったり、空港ラウンジが使えたり、継続ボーナスマイルが多かったりと、年会費以上の価値を感じられる特典が豊富に用意されています。
  • 5万円以上のプレミアムカード: 高額な年会費に見合う、あるいはそれ以上の最高級のサービスが提供されます。コンシェルジュサービス、プライオリティ・パス、ANAラウンジ利用など、旅の質を劇的に向上させる特典が満載です。年間の決済額が非常に大きい方や、最高のサービスを求める方向けです。

自分の年間カード決済額や旅行の頻度を考え、支払う年会費に対して十分なリターン(マイルや付帯サービス)が得られるかをシミュレーションすることが、賢いカード選びの第一歩です。

マイル還元率の高さで選ぶ

マイル還元率とは、「カードをいくら使ったら何マイル貯まるか」を示す指標です。この還元率が高いほど、効率的にマイルを貯めることができます。ただし、単純な数字だけを見てはいけません。

  • 基本還元率: 通常のショッピングで適用される還元率。多くのカードは0.5%または1.0%です。
  • マイル移行手数料: クレジットカードのポイントをマイルに移行する際、還元率1.0%を実現するために年間数千円の手数料がかかるカードがあります(例:ANA一般カードの10マイルコース)。ゴールドカード以上はこれが無料になるケースがほとんどです。
  • 特約店での還元率アップ: 「ANAカードマイルプラス」加盟店や、特定のオンラインモール(後述するANAマイレージモール)を経由することで、基本還元率に加えて追加のマイルが貯まります。これらを含めた「実質的な還元率」を意識することが重要です。
  • ボーナスポイント/マイル: 入会・継続ボーナスや、フライトボーナスマイルも加味すると、年間のトータル獲得マイルは大きく変わります。

表面的な還元率だけでなく、移行手数料やボーナスを含めたトータルのマイル獲得効率で比較検討しましょう。

入会・継続時のボーナスマイルで選ぶ

ANAカードの多くは、入会時と毎年のカード継続時にボーナスマイルをプレゼントしてくれます。

カードランク 入会・継続ボーナスマイル
一般カード 1,000マイル
ワイドゴールドカード 2,000マイル
プレミアムカード 10,000マイル

例えば、ANAワイドゴールドカードの年会費は15,400円ですが、継続時に2,000マイルがもらえます。1マイルの価値を2円と考えると4,000円分に相当し、実質的な年会費負担を軽減してくれます。プレミアムカードに至っては、10,000マイル(20,000円相当以上)がもらえるため、年会費の高さをある程度カバーしてくれます。

また、カード会社は常に新規入会キャンペーンを実施しており、数万マイル相当のポイントがもらえることも珍しくありません。ボーナスマイルやキャンペーンは、短期間で大量マイルを獲得する絶好のチャンスなので、カードを選ぶ際には必ずチェックしましょう。

普段のライフスタイルに合う特典や機能で選ぶ

マイルを貯める機能だけでなく、カードに付帯する特典が自分のライフスタイルに合っているかも重要な選択基準です。

SuicaやPASMOなどの交通系IC機能

首都圏や都市部で電車を頻繁に利用するなら、SuicaやPASMOが一体になったカードや、それらにチャージしてポイントが貯まるカードは非常に便利です。
例えば、「ANA VISA Suicaカード」なら改札も買い物もこれ一枚で完結し、オートチャージで意識せずともマイルの元となるポイントが貯まります。「ソラチカカード」もPASMO一体型で、オートチャージに対応しています。日々の移動がマイルに繋がるため、生活に密着したマイル活動が可能です。

空港ラウンジサービス

旅行や出張が多い方にとって、空港ラウンジサービスは非常に価値のある特典です。出発前の慌ただしい時間を、静かで落ち着いた空間でドリンクを飲みながら過ごせます。

  • カードラウンジ: ゴールドカード以上に付帯することが多い、国内主要空港および一部の海外空港にあるラウンジです。ソフトドリンクが無料提供されることが一般的です。
  • プライオリティ・パス: プレミアムカードに付帯することが多いサービスで、世界1,300ヶ所以上のVIPラウンジを利用できます。アルコールや軽食が提供されるラウンジも多く、乗り継ぎ時間も快適に過ごせます。
  • ANAラウンジ: ANAの上級会員やビジネスクラス以上の搭乗者向けのラウンジ。一部の最上位プレミアムカード(ANAアメックスプレミアムなど)では、このラウンジを利用できる特典が付帯します。

自分がどのくらいの頻度で空港を利用するか、同伴者も利用したいかなどを考慮して、必要なラウンジサービスが付帯したカードを選びましょう。

旅行傷害保険の充実度

クレジットカードには、海外・国内旅行中の万が一の事態に備える旅行傷害保険が付帯しています。これもカードランクによって補償内容が大きく異なります。

  • 自動付帯 vs 利用付帯: 「自動付帯」はカードを持っているだけで保険が適用されますが、「利用付帯」はその旅行に関する代金(ツアー代金や航空券など)をカードで支払わないと適用されません。自動付帯の方が利便性は高いです。
  • 補償額: 傷害死亡・後遺障害の補償額だけでなく、最も利用頻度が高い「傷害・疾病治療費用」の補償額がいくらかを確認することが重要です。海外では医療費が高額になるため、この項目が手厚いと安心です。
  • 家族特約: 本会員だけでなく、生計を共にする家族にも保険が適用される「家族特約」が付いているかも確認しましょう。家族旅行が多い方には必須の特典です。

ゴールドカード以上になると、これらの補償が手厚くなる傾向があります。

国際ブランドで選ぶ

クレジットカードにはVisa、Mastercard、JCB、American Express、Diners Clubといった国際ブランドがあり、それぞれに特徴があります。

  • Visa / Mastercard: 世界No.1、No.2のシェアを誇り、国内外問わずほとんどの場所で利用できます。迷ったらこのどちらかを選んでおけば間違いありません。決済の利便性を最優先するなら最適な選択です。
  • JCB: 日本発の国際ブランドで、国内での加盟店網は盤石です。日本国内でのキャンペーンや優待が充実しているのが特徴。ハワイやグアム、台湾など、日本人観光客が多いエリアでも強みを発揮します。
  • American Express (AMEX): 旅行とエンターテイメント系の特典(T&E)に非常に強いブランドです。空港ラウンジサービスや手厚い保険、コンシェルジュサービスなど、ステータス性が高く、旅を豊かにするサービスが充実しています。
  • Diners Club: AMEXと同様にT&Eに強く、特にグルメ系の特典が秀逸です。会員制でステータスが非常に高く、富裕層向けのサービスが多いのが特徴です。

自分の主な利用シーン(国内か海外か)や、カードに求めるもの(決済の利便性か、付帯サービスの豪華さか)に合わせて国際ブランドを選びましょう。

ANAカードの種類と特徴を比較

ANAカードは、サービスや特典の内容に応じて「一般カード」「ワイドカード・ゴールドカード」「プレミアムカード」という3つの主要なランクに分かれています。それぞれの特徴を理解し、自分に合ったランクを見つけましょう。

一般カード

特徴 詳細
年会費 2,200円程度(初年度無料や割引制度あり)
マイル還元率 0.5%(10マイルコース加入で1.0% ※有料)
搭乗ボーナスマイル +10%
継続ボーナスマイル 1,000マイル
主な対象者 ANAカード初心者、年会費をかけずにマイルを貯めたい人

ANAカードの入門編に位置づけられるのが一般カードです。代表的なカードには「ANA VISA/JCB 一般カード」「ANA VISA Suicaカード」「ソラチカカード」などがあります。

年会費は2,200円(税込)ですが、初年度無料であったり、各種割引制度を使えば実質的な負担を大きく減らせるのが魅力です。マイルを貯めるための基本的な機能は一通り揃っており、「まずはマイルを貯める生活を始めてみたい」という方に最適です。

注意点として、標準のマイル還元率は0.5%(200円=1マイル)です。還元率を1.0%(100円=1マイル)に引き上げるには、年間5,500円~6,600円(税込)の「10マイルコース」に別途加入する必要があります。そのため、年間決済額が多い場合は、移行手数料が無料で自動的に還元率1.0%になるゴールドカードの方がお得になるケースがあります。

ワイドカード・ゴールドカード

特徴 詳細
年会費 15,400円~34,100円程度
マイル還元率 1.0%(移行手数料無料)
搭乗ボーナスマイル +25%
継続ボーナスマイル 2,000マイル
主な対象者 効率よくマイルを貯めたい人、コストとサービスのバランスを重視する人

一般カードの上位に位置し、多くのマイラーにとってメインカードの選択肢となるのがこのクラスです。代表例は「ANA VISA/JCB ワイドゴールドカード」や「ANAアメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」です。

年会費は1万円台からとなりますが、マイル移行手数料が無料になるため、自動的に還元率1.0%が適用されます。これが一般カードとの大きな違いであり、年間決済額が多いほどメリットが大きくなります。

さらに、搭乗ボーナスマイルは+25%にアップし、フライトでのマイル獲得効率が格段に向上。国内主要空港のラウンジが無料で利用でき、旅行傷害保険も手厚くなるなど、付帯サービスも大幅に拡充されます。

年会費、マイル還元率、付帯サービスの3つのバランスが最も取れており、陸マイラー・空マイラー問わず、本格的にマイルを貯めたいと考えるすべての人におすすめできるランクです。

プレミアムカード

特徴 詳細
年会費 77,000円~170,500円程度
マイル還元率 1.0%~2.0%
搭乗ボーナスマイル +50%
継続ボーナスマイル 10,000マイル
主な対象者 決済額が非常に多い富裕層、最高のステータスとサービスを求める人

ANAカードの最高峰に君臨するのがプレミアムカードです。「ANA VISAプラチナ プレミアムカード」や「ANAアメリカン・エキスプレス・プレミアム・カード」などがこれにあたります。

年会費は非常に高額ですが、それに見合う、あるいはそれ以上の価値を持つサービスが提供されます。搭乗ボーナスマイルは最大の+50%、継続ボーナスは10,000マイルと、マイル獲得効率は他の追随を許しません。

サービス面では、24時間365日対応のコンシェルジュサービスが利用でき、旅行の手配からレストランの予約まで、あらゆる要望に応えてくれます。また、世界中のVIPラウンジが使える「プライオリティ・パス」も無料で付帯します。

年間決済額が数百万円を超える方や、出張・旅行の頻度が極めて高く、その質を最大限に高めたいと考える経営者や役員クラスの方にとって、プレミアムカードは最強のパートナーとなるでしょう。

スーパーフライヤーズカード(SFC)とは

ANAカードの話をする上で欠かせないのが、「スーパーフライヤーズカード(SFC)」の存在です。これは通常のカードとは異なり、誰でも申し込めるわけではありません。

SFCは、1年間(1月~12月)にANAグループ運航便などで所定のプレミアムポイント(主に搭乗距離と運賃種別で決まる)を50,000ポイント以上貯め、「プラチナサービス」メンバーになることで初めて申し込み資格が得られる特別なクレジットカードです。

一度SFCを発行すれば、翌年以降は飛行機にほとんど乗らなくても、カードを保有し続ける限り「スターアライアンス・ゴールド」メンバーの資格が半永久的に維持されます。これにより、以下のような上級会員向けの特典を享受し続けることができます。

  • ANAラウンジの利用(国際線・国内線)
  • 優先チェックインカウンターの利用
  • 手荷物の優先取扱い
  • 搭乗時の優先案内
  • 国際線特典航空券の優先予約

SFCにも一般、ゴールド、プレミアムのランクがあり、ベースとなるANAカードの機能に加えて上記の上級会員特典が付帯します。多くの空マイラーが、このSFCの取得を目指して1年間に集中して飛行機に乗り込む「SFC修行」を行っています。SFCは、一度手に入れれば生涯にわたって快適な空の旅を約束してくれる、まさに究極のANAカードと言えるでしょう。

クレジットカードでANAマイルを効率的に貯める7つの方法

毎月の固定費や税金の支払いをまとめる、ANAカードマイルプラス加盟店を積極的に利用、ネットショッピングはANAマイレージモール経由、入会・利用キャンペーンを最大限に活用する、家族カードを作ってマイルを合算する、飛行機に乗ってフライトマイルを貯める、他社ポイントをANAマイルに交換する

自分に合ったカードを手に入れたら、次はそのカードを最大限に活用してマイルを貯めるフェーズです。ここでは、日々の生活の中で効率的にマイルを貯めるための7つの具体的な方法を紹介します。

① 毎月の固定費や税金の支払いをまとめる

最も簡単で効果的な方法が、電気、ガス、水道、携帯電話料金、インターネット料金、新聞代、保険料といった毎月の固定費の支払いをすべてANAカードに集約することです。
これらの支払いは毎月必ず発生し、合計すると数万円になる家庭も多いでしょう。例えば、毎月5万円の固定費をマイル還元率1.0%のカードで支払えば、それだけで年間6,000マイルが貯まります。これは東京-大阪間の片道特典航空券に相当します。

さらに、近年では住民税や固定資産税、自動車税などの税金もクレジットカードで納付できる自治体が増えています。金額が大きくなる税金の支払いは、大量のマイルを獲得する絶好のチャンスです。ただし、納税には決済手数料がかかる場合があるため、手数料と獲得できるマイルの価値を比較検討することが重要です。

② ANAカードマイルプラス加盟店を積極的に利用する

「ANAカードマイルプラス」は、ANAカード会員にとって見逃せないお得なプログラムです。加盟店でANAカードを使って支払いをすると、通常のクレジットカード会社のポイントとは別に、100円または200円(税込)につき1マイルが自動的に加算されます。

【主な加盟店】

  • コンビニ: セブン-イレブン
  • ドラッグストア: マツモトキヨシ、ココカラファイン
  • 百貨店: 高島屋、大丸松坂屋
  • ガソリンスタンド: ENEOS
  • ホテル: IHG・ANA・ホテルズグループジャパン
  • 空港: ANA DUTY FREE SHOP、空港内店舗「ANA FESTA」

例えば、マイル還元率1.0%のANAゴールドカードでセブン-イレブン(200円=1マイル)を利用した場合、カード会社のポイントで1.0%のマイル、さらにANAカードマイルプラスで0.5%のマイルが貯まり、合計で1.5%のマイル還元率になります。普段の買い物をこれらの加盟店に寄せるだけで、マイルの貯まるスピードは格段にアップします。

③ ネットショッピングは「ANAマイレージモール」を経由する

Amazonや楽天市場、Yahoo!ショッピング、ユニクロオンラインストアなどで買い物をする際に、一手間加えるだけでマイルが貯まるのが「ANAマイレージモール」です。

使い方は簡単で、ANAマイレージモールのサイトにアクセスし、そこから利用したいネットショップのサイトに移動して買い物をするだけ。これだけで、購入金額に応じてマイルが付与されます(例:200円につき1マイルなど)。

この方法の素晴らしい点は、クレジットカード会社のポイントや、各ネットショップ独自のポイント(楽天ポイントなど)も通常通り貯まることです。つまり、ポイントの三重取りも可能になります。
例えば、ANAマイレージモール経由で楽天市場に行き、ANAカードで決済した場合、

  1. ANAマイレージモールの経由マイル
  2. 楽天市場の楽天ポイント
  3. ANAカード決済によるクレジットカード会社のポイント(→マイルに交換)
    の3つがすべて手に入ります。ネットショッピングをする際は、必ずANAマイレージモールを経由する習慣をつけましょう。

④ 入会・利用キャンペーンを最大限に活用する

クレジットカード会社は、新規顧客を獲得するために常に魅力的な入会キャンペーンを実施しています。「入会後3ヶ月以内に〇〇万円利用で〇〇ポイントプレゼント」といった内容が多く、達成すれば一気に数万マイル相当のポイントを獲得できます。

これは、マイルを貯め始める上で最大のブーストとなります。カードを申し込む前には、必ず公式サイトで最新のキャンペーン情報を確認しましょう。また、既存会員向けの利用キャンペーンが開催されることもあるので、定期的にカード会社のサイトやメールマガジンをチェックすることも大切です。

⑤ 家族カードを作ってマイルを合算する(ANAカードファミリーマイル)

家族がいる場合、家族カードを発行するのもマイルを効率的に貯める上で非常に有効です。家族カードの利用で貯まったポイントは、本会員のポイントと合算されるため、家族全体の支出をマイルに集約できます。

さらにANAカードには「ANAカードファミリーマイル」という独自の制度があります。これは、本会員と生計を同一にし、同居する配偶者や一親等以内の家族がそれぞれ貯めたマイルを、特典に交換する際に合算して利用できるサービスです。
例えば、夫が10,000マイル、妻が8,000マイルを持っている場合、それぞれ単独では交換できる特典が限られますが、ファミリーマイルに登録していれば合計18,000マイルとして、より価値の高い特典航空券などに交換できます。家族で協力すれば、目標達成がぐっと近づきます。

⑥ 飛行機に乗ってフライトマイルを貯める

マイルの基本であるフライトマイルも、もちろん重要な収入源です。フライトマイルは以下の式で計算されます。

フライトマイル = 搭乗区間の基本マイル × 利用運賃の積算率

これに加えて、ANAカード会員には「搭乗ボーナスマイル」が加算されます。
例えば、東京-那覇間(片道984マイル)を普通運賃(積算率100%)で利用した場合、ANAワイドゴールドカード(ボーナス+25%)会員なら、
984マイル(基本) + 246マイル(ボーナス) = 合計1,230マイル
が貯まります。出張や旅行の際は、積極的にANAグループ便や提携航空会社便を選ぶことで、着実にマイルを増やすことができます。

⑦ 他社ポイントをANAマイルに交換する

クレジットカードのポイント以外にも、様々なポイントをANAマイルに交換できます。日常の様々なシーンで貯まるポイントをANAマイルに集約させることで、より早く目標に到達できます。

  • Tポイント
  • 楽天ポイント
  • dポイント
  • nanacoポイント
  • TOKYU POINT など

交換レートはポイントプログラムによって異なりますが、一般的には「2ポイント=1マイル」(還元率50%)程度です。しかし、中には「TOKYUルート」のように、特定のカードを経由することで75%といった高レートで交換できるルートも存在します(ルートは変更・廃止される可能性があるため、最新情報の確認が必要です)。
自分が普段貯めているポイントがANAマイルに交換可能か、そしてより有利な交換ルートはないかを確認してみましょう。

貯めたANAマイルの価値ある使い方

特典航空券に交換する、座席のクラスをアップグレードする、ANA SKY コインに交換する、提携パートナーのポイントや電子マネーに交換

苦労して貯めたマイルは、使い方次第でその価値が大きく変わります。1マイルあたりの価値を最大限に高める、賢い使い方を知っておきましょう。

特典航空券に交換する

貯めたマイルの価値が最も高まる使い方が、ANAおよび提携航空会社の特典航空券との交換です。特に、航空券代が高額になる長距離路線や、ビジネスクラス・ファーストクラスで利用すると、1マイルあたりの価値は飛躍的に高まります。

  • 国内線: ローシーズンであれば、片道5,000マイルから東京-大阪間などの特典航空券に交換できます。往復20,000円の航空券が10,000マイルで手に入れば、1マイル=2円の価値になります。
  • 国際線エコノミークラス: 例えば、東京-ハワイ間の特典航空券(レギュラーシーズン)は40,000マイルです。航空券代が15万円だとすると、1マイル=3.75円の価値になります。
  • 国際線ビジネスクラス: 同じく東京-ハワイ間のビジネスクラス特典航空券は65,000マイル。正規に購入すれば50万円以上することも珍しくないため、この場合の価値は1マイル=7.7円以上にもなります。
  • 国際線ファーストクラス: 欧米路線のファーストクラスは165,000マイル程度で交換できますが、航空券代は200万円を超えることも。この場合、1マイルの価値は12円以上という驚異的なものになります。

このように、特典航空券、特に国際線のハイクラスで利用することが、マイルの価値を最大化する王道と言えます。

座席のクラスをアップグレードする

すでに購入済みのエコノミークラスの航空券を、マイルを使ってビジネスクラスにアップグレードすることも可能です。
例えば、日本-北米間のエコノミークラスからビジネスクラスへのアップグレードは、片道25,000マイルから可能です。長時間のフライトを快適なフルフラットシートで過ごせることを考えれば、非常に価値のある使い方です。
ただし、アップグレードには対象となる航空券の予約クラス(運賃種別)に制限があるため、格安ツアーなどで使われる航空券は対象外となることが多い点に注意が必要です。

1マイル=1円以上の価値で使える「ANA SKY コイン」に交換する

「特典航空券は席が空いていない」「燃油サーチャージが高い」「マイルの有効期限が切れそう」といった場合に非常に便利なのが「ANA SKY コイン」への交換です。

ANA SKY コインは、10コイン=10円単位でANAの航空券や旅行商品(ツアー)の支払いに利用できる電子クーポンです。マイルからの交換レートは、ANAマイレージクラブの会員ステイタスやANAカードの種類によって変動します。

交換マイル数 ANAカード会員・AMCモバイルプラス会員
1~9,999マイル 1マイル → 1コイン (1.0倍)
10,000マイル以上 1マイル → 1.2~1.7コイン (1.2~1.7倍)

ANAゴールドカード会員が50,000マイルを交換すると、1.6倍の80,000コイン(80,000円分)になります。1マイル=1.6円の価値が保証され、特典航空券が取れない繁忙期でも、空席がある限り航空券の購入に利用できます。また、SKYコインで購入した航空券でもフライトマイルが貯まるというメリットもあります。

提携パートナーのポイントや電子マネーに交換する

ANAマイルは、楽天ポイントやTポイント、Suica、nanacoといった提携先のポイントや電子マネーにも交換できます。
しかし、これらの交換レートはほとんどの場合「1マイル=1円相当」(10,000マイル→10,000円分のポイントなど)であり、1マイルの価値は1円にしかなりません。特典航空券などに比べると価値が大きく下がってしまうため、基本的には推奨されません。マイルの有効期限が迫っていて、他に使い道がない場合の最終手段と考えるのが良いでしょう。

ANAマイルを貯める上での注意点

マイルの有効期限は3年間、ポイントからマイルへの移行レートと手数料を確認、年間の移行ポイントに上限がある場合も

効率的にマイルを貯めるためには、いくつか知っておくべき注意点があります。これらを理解していないと、せっかく貯めたマイルやポイントを失ってしまう可能性もあります。

マイルの有効期限は3年間

ANAマイルの有効期限は、マイルを獲得した月から数えて36ヶ月後の末日までと定められています。例えば、2024年4月10日に獲得したマイルは、2027年4月30日に失効します。この3年という期間は、長いようで意外と短く、目標のマイル数に達する前に有効期限が来てしまうことも少なくありません。

【有効期限切れを防ぐ主な対策】

  • こまめに特典に交換する: 目標に達していなくても、少量のマイルで交換できる特典(ANA SKYコインなど)に交換する。
  • ANA SKY コインに交換する: SKYコインに交換すれば、有効期限が交換時から12ヶ月後の末日までに延長されます。これにより、実質的にマイルの寿命を延ばすことができます。
  • マリオットボンヴォイポイント経由で貯める: マリオットボンヴォイのポイントは、ポイントの増減がある限り有効期限が延長されるため、実質無期限で貯められます。必要な時に必要な分だけANAマイルに交換するという戦略も有効です。

なお、ANAマイレージクラブの最上級資格である「ダイヤモンドサービス」メンバー期間中は、マイルの有効期限がありません。

ポイントからマイルへの移行レートと手数料を確認する

クレジットカードで貯まるポイントをANAマイルに移行する際には、その移行レートと手数料を必ず確認しましょう。
前述の通り、ANA一般カードなどでマイル還元率1.0%を実現するには、多くの場合、年間数千円の移行手数料がかかる「10マイルコース」への登録が必要です。これを忘れていると、還元率は半分の0.5%になってしまいます。

また、カードによっては自動でマイルに移行される「自動移行コース」と、好きなタイミングで移行できる「マルチポイントコース」があります。自分のマイル管理のスタイルに合わせて選択することが重要です。「マルチポイントコース」の場合、ポイントの有効期限(通常2~3年)内にマイルへ移行申請をしないと、ポイントが失効してしまうため注意が必要です。

年間の移行ポイントに上限がある場合も

一部のクレジットカードやポイントプログラムでは、1年間でANAマイルに移行できるポイントの上限が定められている場合があります。
例えば、あるポイントプログラムの上限が年間20,000ポイント(=10,000マイル)だった場合、それ以上にポイントを貯めてもその年にはマイルに交換できません。

特に、ポイントサイトなどを活用して年間数十万マイルを貯めようとする陸マイラーは、この移行上限に注意が必要です。メインで利用するカードやポイント交換ルートの年間移行上限を事前に把握し、計画的にマイルへ交換していく戦略が求められます。

ANAカードの発行方法・作り方の流れ

申し込み条件を確認する、オンラインで申し込み情報を入力、必要書類を提出する、審査結果を待つ、自宅でカードを受け取る

自分にぴったりのANAカードが見つかったら、いよいよ申し込みです。オンラインでの申し込みが主流で、以下のステップで進めるのが一般的です。

申し込み条件を確認する

まず、申し込むカードの公式サイトで申し込み資格を確認します。一般的には以下のような条件が設定されています。

  • 年齢: 多くのカードは「満18歳以上(高校生は除く)」です。学生向けカードは「満18歳以上の学生」となります。
  • 収入: 安定した収入があることが求められます。ゴールドカードやプレミアムカードでは、より高い年収基準が設けられている場合があります。
  • その他: カード会社所定の審査基準を満たすこと。

これらの条件を満たしているかを確認しましょう。

オンラインで申し込み情報を入力する

カード会社の公式サイトにある申し込みフォームにアクセスし、必要な情報を入力します。氏名、住所、生年月日、勤務先情報、年収、家族構成などを正確に入力してください。この際に、引き落とし口座として利用する銀行口座の情報も必要になることが多いので、キャッシュカードや通帳を手元に用意しておくとスムーズです。

必要書類を提出する

申し込み情報の入力後、本人確認書類の提出を求められます。オンラインで完結する方法と、郵送で行う方法があります。

  • オンライン: スマートフォンのカメラで運転免許証やマイナンバーカードなどを撮影し、アップロードする方法。最もスピーディーです。
  • 郵送: 申込書や本人確認書類のコピーを郵送する方法。

金融機関によっては、オンラインでの口座振替設定時に本人確認が完了する場合もあります。

審査結果を待つ

申し込みが完了すると、カード会社による入会審査が行われます。審査では、入力された情報や信用情報機関の情報を元に、申込者の返済能力などが判断されます。
審査にかかる時間はカード会社や申し込み状況によって異なりますが、早い場合は数分~数時間、通常は数日~1週間程度で結果がメールなどで通知されます。場合によっては、勤務先に在籍確認の電話がかかってくることもあります。

自宅でカードを受け取る

審査に通過すると、約1週間~2週間ほどでクレジットカードが自宅に郵送されてきます。多くの場合、セキュリティの観点から「本人限定受取郵便」など、本人しか受け取れない方法で送られてきます。受け取りの際には、運転免許証などの本人確認書類が必要になりますので準備しておきましょう。カードが手元に届いたら、裏面に署名をし、利用開始です。

ANAマileが貯まるクレジットカードに関するよくある質問

ANAマileが貯まるクレジットカードに関するよくある質問

最後に、ANAマイルが貯まるクレジットカードに関して、多くの方が抱く疑問にお答えします。

Q. 年会費無料でANAマイルが貯まるクレジットカードはありますか?

はい、あります。代表的なのは「楽天カード」や「PayPayカード(旧Yahoo! JAPANカード)」などです。これらのカードは年会費が永年無料で、貯めたポイントをANAマイルに交換できます(楽天ポイントは2:1、PayPayポイントは交換不可ですが、以前のTポイントは交換可能でした)。
ただし、これらのカードはマイル移行レートが0.5%と標準的で、ANAカードのような搭乗ボーナスマイルや継続ボーナスマイルといった特典はありません。あくまで「コストをかけずにマイルを貯め始める」ための選択肢と考えると良いでしょう。

Q. ANAマイルの還元率が一番高い最強カードはどれですか?

一概に「このカードが一番」と断定するのは難しいですが、還元率だけを追求するなら以下のカードが候補になります。

  • ANA VISAプラチナ プレミアムカード: 条件を満たすと最大1.5%の還元率。
  • ANAアメリカン・エキスプレス・プレミアム・カード: ANAグループでの利用なら最大4.5%にも達する。
  • マリオットボンヴォイ・アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カード: ポイント交換の工夫で実質1.25%の高還元率を誇り、汎用性も高い。

ただし、これらのカードは年会費が高額です。「最強カード」とは、単に還元率が高いカードではなく、ご自身の年間決済額やライフスタイル、求めるサービスとのバランスが取れた、コストパフォーマンスが最も良いカードであると言えます。

Q. ANAマイルとJALマイル、どちらを貯めるべきですか?

これは永遠のテーマとも言える質問です。どちらが良いかは、以下の点で判断するのがおすすめです。

  • 利用する空港: 普段利用する空港がANAとJAL、どちらの就航便が多いか。
  • 行きたい旅行先: ANAは「スターアライアンス」、JALは「ワンワールド」という異なる航空連合に加盟しており、特典航空券で利用できる提携航空会社が異なります。行きたいデスティネーションに強いアライアンスを選ぶのが賢明です。
  • 提携クレジットカード: ANAカードとJALカードでは、提携しているカード会社や付帯サービスが異なります。例えば、Suicaと提携しているのはANA、PASMOと提携しているのはJALなど、自分の生活圏に合ったカードがあるかどうかも判断材料になります。

まずは両社の路線網や提携カードを比較し、自分の生活や旅行スタイルによりフィットする方を選ぶのが良いでしょう。

Q. 1マイルの価値はいくらですか?

1マイルの価値は、使い方によって大きく変動します。

  • 提携ポイントへの交換: 1マイル = 約1円
  • ANA SKY コインへの交換: 1マイル = 1.0円~1.7円
  • 国内線特典航空券: 1マイル = 2円~5円程度
  • 国際線特典航空券(ビジネスクラス以上): 1マイル = 5円~15円以上

このように、最も価値が高まるのは国際線のビジネスクラスやファーストクラスの特典航空券への交換です。せっかく貯めたマイルですから、できるだけ1マイルあたりの価値が高い使い方を目指しましょう。

Q. 学生でも作れるおすすめのANAカードはありますか?

はい、学生には「ANAカード(学生用)」が断然おすすめです。
このカードは、在学期間中の年会費が無料になる最大のメリットがあります。さらに、一般カードと同様の入会・継続ボーナス(1,000マイル)に加え、卒業時に2,000マイルのボーナスがもらえるなど、学生向けの特典が非常に手厚いです。
また、マイルの有効期限が通常の3年から、在学期間中は延長される「マイル有効期間延長特典」もあるため、卒業旅行に向けてじっくりマイルを貯めることができます。社会人になる前に、お得にマイルを貯め始める絶好のカードです。