クレジットカードは現代のキャッシュレス社会に欠かせない決済手段であり、数多くのカード会社がそれぞれ特色あるカードを発行しています。その中でも、株式会社オリエントコーポレーションが発行する「オリコカード」は、特にポイントの貯めやすさで高い評価を得ているクレジットカードの一つです。
しかし、「オリコカード」と一言で言っても、年会費無料のスタンダードなカードから、豪華な特典が付帯するゴールドカードやプラチナカード、特定のライフスタイルに特化したカードまで、その種類は多岐にわたります。そのため、「どのオリコカードが自分に合っているのか分からない」「そもそもオリコカードにはどんなメリット・デメリットがあるの?」といった疑問を持つ方も少なくありません。
この記事では、オリコカードの基本的な特徴から、具体的なメリット・デメリット、後悔しないための選び方のポイント、そして目的別におすすめのカードまで、網羅的に解説します。さらに、貯めたポイントを最大限に活用するための賢い使い方や、申し込みから発行までの流れ、審査に関する情報まで詳しく掘り下げていきます。
この記事を最後まで読めば、オリコカードの全体像を深く理解し、ご自身のライフスタイルや価値観に最適な一枚を見つけ、自信を持って選べるようになるでしょう。
目次
オリコカードとは?
まずはじめに、「オリコカード」がどのようなクレジットカードなのか、その基本的な概要と特徴について解説します。発行会社の情報や、他のクレジットカードと比較した際の強みを理解することで、オリコカードの全体像を掴むことができます。
株式会社オリエントコーポレーションが発行するクレジットカード
オリコカードは、信販会社大手の株式会社オリエントコーポレーション(Orico)が発行するクレジットカードです。オリエントコーポレーションは1954年に設立された歴史ある企業で、個品割賦(ショッピングクレジット)やオートローン(自動車ローン)などの金融サービスを主力事業として長年展開してきました。参照:株式会社オリエントコーポレーション公式サイト
このような金融事業で培った豊富な実績と信頼を基盤に、クレジットカード事業にも力を入れています。銀行が発行する「銀行系カード」や、交通機関が発行する「交通系カード」とは異なり、オリコカードは「信販系カード」に分類されます。
信販系カードの一般的な特徴として、以下の点が挙げられます。
- 多様なカードラインナップ: 加盟店網の広さを活かし、様々な提携カードやプロパーカード(自社発行カード)を展開しています。
- ポイントプログラムの充実: 消費者の購買意欲を促進するため、魅力的なポイントプログラムを用意していることが多いです。
- 比較的柔軟な審査: 銀行系カードと比較して、幅広い層の顧客を対象としているため、審査の門戸が広い傾向にあると言われています。
オリコカードもこれらの特徴を色濃く受け継いでおり、長年の信販事業で築き上げた顧客基盤とノウハウを活かした、利用者にとって利便性の高いサービスを提供しているのが大きな強みです。単なる決済ツールとしてだけでなく、利用者の生活をより豊かにするためのパートナーとして、多様なニーズに応えるカードを発行しています。そのため、初めてクレジットカードを持つ方から、より高機能なカードを求める方まで、幅広い層におすすめできるカード会社と言えるでしょう。
高いポイント還元率で人気のカードが豊富
オリコカードが多くのユーザーから支持される最大の理由は、その卓越したポイントプログラム「オリコポイント」の貯めやすさにあります。数あるクレジットカードの中でも、特にポイントを効率的に貯めたいと考える「ポイ活」ユーザーから高い人気を誇ります。
オリコカードのポイントプログラムの根幹をなすのが「オリコポイント」です。通常、カードショッピング100円につき1オリコポイントが貯まります。1オリコポイントは概ね1円相当の価値があるため、基本のポイント還元率は1.0%となります。(一部カードでは還元率が異なる場合があります)
一般的なクレジットカードのポイント還元率は0.5%程度が平均的とされる中で、常時1.0%の還元率を維持している点は、オリコカードの大きな魅力です。しかし、オリコカードの真価はこれだけではありません。
特に人気が高い「Orico Card THE POINT(オリコカード ザ ポイント)」シリーズでは、以下のようなポイントアップの仕組みが用意されています。
- 入会後6ヶ月間のポイント還元率アップ: 新規入会後6ヶ月間は、ポイント還元率が2.0%に倍増します。大きな買い物や支払いの予定があるタイミングで入会すると、大量のポイントを獲得する絶好の機会となります。
- オリコモール経由でのネットショッピング: オリコが運営するオンラインショッピングモール「オリコモール」を経由して、Amazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングなどの提携サイトで買い物をすると、通常のカード利用ポイントに加えて、0.5%以上の特別加算ポイントが付与されます。これにより、ネットショッピングでは常に1.5%以上の高還元率を実現できます。
このように、オリコカードは単に基本還元率が高いだけでなく、特定の条件下でポイントが加速度的に貯まる仕組みが多数用意されている点が最大の特徴です。日々の支払いをオリコカードに集約し、ネットショッピングではオリコモールを積極的に活用することで、驚くほど効率的にポイントを貯めることができます。この「ポイントを貯める楽しさ」と「お得感」が、オリコカードが多くの人々に選ばれる理由なのです。
オリコカードを持つ6つのメリット
オリコカードは、ポイント還元率の高さ以外にも、利用者にとって嬉しいメリットが数多く存在します。ここでは、オリコカードを持つことで得られる具体的な6つのメリットを、それぞれ詳しく解説していきます。これらのメリットを総合的に理解することで、オリコカードがなぜ多くの人にとって魅力的な選択肢となるのかが明確になります。
① ポイントが効率よく貯まる仕組みがある
オリコカード最大のメリットは、前述の通りポイントを効率的に貯めるための仕組みが充実している点です。基本還元率の高さに加えて、利用者の使い方次第でポイントがどんどん貯まるシステムは、他のクレジットカードと比較しても際立っています。
代表的なポイントアップの仕組みは「オリコモール」の存在です。これはオリコカード会員専用のポイントアップサイトで、ここを経由して提携先のオンラインショップで買い物をするだけで、通常のカード利用ポイント(通常1.0%)とは別に、ショップごとに設定された特別ポイントが加算されます。
サービスの種類 | 具体例 | ポイント加算率(一例) |
---|---|---|
総合通販 | Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピング | +0.5%〜 |
旅行予約 | じゃらんnet、楽天トラベル | +1.0%〜 |
家電量販店 | ビックカメラ.com、Joshin webショップ | +1.0%〜 |
ファッション | ユニクロオンラインストア | +1.0%〜 |
参照:オリコモール公式サイト
※ポイント加算率はキャンペーン等により変動する場合があります。
例えば、オリコモール経由で楽天市場(特別加算+0.5%)を利用した場合、カード利用ポイント1.0%と合わせて合計1.5%のポイントが貯まります。さらに、楽天市場自体のポイントも貯まるため、ポイントの三重取りも可能になります。日頃からネットショッピングを多用する方にとって、オリコモールは欠かせないツールとなるでしょう。
また、「Orico Card THE POINT」などの特定のカードでは、入会後6ヶ月間はポイント還元率が2.0%にアップする特典があります。引越しや家電の買い替え、旅行の予約など、まとまった出費が予想されるタイミングで入会すれば、通常よりもはるかに多くのポイントを獲得できます。
これらの仕組みを組み合わせることで、意識的にポイントを「貯めに行く」ことができ、その成果が目に見えて実感できるのが、オリコカードの大きな魅力と言えます。
② 年会費が永年無料のカードが豊富に揃っている
クレジットカードを選ぶ上で、年会費は重要な判断基準の一つです。特に、初めてカードを持つ方や、維持コストをかけたくない方にとって、年会費無料は大きなメリットとなります。
オリコカードは、この点においても非常に優れており、年会費が永年無料のカードを豊富にラインナップしています。代表的な年会費無料カードには、以下のようなものがあります。
- Orico Card THE POINT(オリコカード ザ ポイント): ポイント高還元で最も人気のあるカード。
- JEWELUNA(ジュエルナ): 女性向けの特典が付いたデザイン性の高いカード。
- iD×QUICPay: 電子マネー機能に特化したシンプルなカード。
これらのカードは、年会費が一切かからないにもかかわらず、基本ポイント還元率1.0%という高い水準を誇ります。コストをかけずに高還元の恩恵を受けられるため、コストパフォーマンスを重視するユーザーにとって、これ以上ない選択肢と言えるでしょう。
「年会費無料のカードは性能が低いのでは?」と心配する方もいるかもしれませんが、オリコカードの場合はその心配は不要です。特に「Orico Card THE POINT」は、年会費無料でありながら、入会後6ヶ月間の2.0%還元やオリコモールの利用など、有料カードに引けを取らないポイント獲得能力を持っています。
とりあえず一枚、お得なクレジットカードを持っておきたいというライトユーザーから、ポイントをしっかり貯めたいヘビーユーザーまで、幅広いニーズに応える年会費無料カードが揃っている点は、オリコカードの大きな強みです。
③ ETCカードや家族カードも年会費無料で発行できる
クレジットカードの利便性をさらに高めるのが、ETCカードや家族カードといった付帯カードです。メインのクレジットカードが年会費無料でも、これらの付帯カードには別途年会費や発行手数料がかかるケースは少なくありません。
しかし、オリコカードの多くは、ETCカードと家族カードも年会費・発行手数料ともに無料で作成できます。これは、家計全体のコストを抑えたいと考えている方にとって、非常に大きなメリットです。
ETCカードが無料であるため、高速道路を頻繁に利用するドライバーは、余計なコストを気にすることなくキャッシュレスで料金所を通過できます。もちろん、ETC利用分もオリコポイントの付与対象となるため、通行料金でもしっかりとポイントを貯めることができます。
また、家族カードも無料で発行できるため、配偶者や子供(18歳以上)にカードを持たせたい場合に便利です。家族カードの利用分は本会員の口座からまとめて引き落とされ、貯まるポイントも本会員に合算されます。これにより、家計の支出管理がシンプルになるだけでなく、家族全員の利用分で効率的にポイントを貯めることが可能になります。
例えば、夫が本会員、妻が家族カードを持っている場合、二人がそれぞれスーパーやネットショッピングで利用した金額が合算され、まとめてポイントが付与されます。一人で利用するよりもポイントが貯まるスピードが格段に速くなるため、家族で協力してポイ活に取り組めるのも魅力です。
このように、メインカードだけでなく、生活に密着した付帯カードまで無料で提供してくれる手厚いサービスは、オリコカードが多くの家庭で選ばれる理由の一つです。
④ 2種類の電子マネー(iD・QUICPay)が標準搭載されている
キャッシュレス決済の普及に伴い、クレジットカードに搭載されている電子マネーの種類も重要視されるようになりました。オリコカードの多くは、この点でも非常に優れています。
多くのオリコカードには、後払い式(ポストペイ型)の電子マネーである「iD(アイディ)」と「QUICPay(クイックペイ)」の両方が標準で搭載されています。これは「デュアル搭載」と呼ばれ、利用者にとって計り知れない利便性をもたらします。
iDとQUICPayは、どちらも全国のコンビニ、スーパー、ドラッグストア、飲食店など、非常に多くの加盟店で利用できる人気の電子マネーです。しかし、店舗によっては片方しか対応していないケースも稀にあります。オリコカードなら、どちらのマークがあっても「オリコカードで」と伝え、専用端末にかざすだけで支払いが完了します。
このデュアル搭載により、「この店はiDが使えないから、現金で払おう…」といった機会損失を防ぎ、あらゆるシーンでスムーズなキャッシュレス決済を実現できます。サインや暗証番号の入力も不要なため、スピーディーに会計を済ませたい場面で特に重宝します。
もちろん、iDやQUICPayでの支払いも、通常のカードショッピングと同様にオリコポイントの付与対象です。少額の支払いでも着実にポイントを貯められるため、日常のあらゆる支払いをポイント獲得のチャンスに変えることができます。
Apple PayやGoogle Payにオリコカードを登録すれば、スマートフォンだけでiDやQUICPayの決済が可能になり、カード本体を持ち歩く必要すらなくなります。この決済のスムーズさと対応店舗の広さは、日々の買い物をより快適で便利なものにしてくれるでしょう。
⑤ 利用目的に合わせて選べる多様なカードラインナップ
オリコカードは、特定のフラッグシップカードだけでなく、利用者の多様なライフスタイルやニーズに応えるための幅広いカードラインナップを揃えています。これにより、自分にぴったりの一枚を見つけやすいのが大きなメリットです。
例えば、以下のような目的別にカードを選ぶことができます。
- ポイント重視型: とにかくポイントを貯めることに特化したいなら、「Orico Card THE POINT」シリーズが最適です。
- ステータス・特典重視型: 空港ラウンジサービスや手厚い旅行傷害保険、コンシェルジュサービスなどを求めるなら、「The Gold」や「Orico Card THE PLATINUM」といった上位カードが用意されています。
- 旅行好き向け: マイルを効率的に貯めたい、海外での利用特典を重視したいという方には、「Orico Card THE WORLD」がおすすめです。
- 特定の利用者向け: 女性向けの特典が充実した「JEWELUNA」、法人・個人事業主向けの「EX Gold for Biz」、ドライバー向けの「Drivers Leader」など、特定のターゲットに特化したカードも存在します。
このように、「年会費」「ポイント還元率」「付帯サービス」「デザイン」「ターゲット層」といった様々な切り口でカードが設計されているため、利用者は自身の価値観やカードに求める機能に合わせて、最適な選択ができます。
画一的なサービスを提供するのではなく、ユーザー一人ひとりの「欲しい」に応えようとする姿勢が、オリコカードの多様なラインナップに表れています。この選択肢の多さこそが、多くの人々を惹きつける魅力の一つなのです。
⑥ 最短8営業日でのスピーディーなカード発行が可能
「急な海外出張が決まった」「すぐにでも使いたいキャンペーンがある」など、できるだけ早くクレジットカードを手に入れたいというニーズは少なくありません。オリコカードは、こうした要望にも応える発行スピードを誇ります。
公式サイトによると、オリコカードはオンラインで申し込みを完了した場合、審査完了後、最短8営業日でカードが発行されます。参照:株式会社オリエントコーポレーション公式サイト
「営業日」とは土日祝日を除いた日数のため、実際には2週間程度かかる場合もありますが、クレジットカードの発行期間としては十分にスピーディーな部類に入ります。申し込みからカード受け取りまでのプロセスがスムーズに進めば、申し込みから10日ほどで手元に届く可能性もあります。
このスピーディーな発行を実現している背景には、オンライン完結型の申し込みプロセスの確立があります。Web上で必要事項の入力から支払い口座の設定まで完了できるため、書類の郵送にかかる時間や手間を大幅に削減できます。
ただし、これはあくまで「最短」の期間であり、申し込み内容に不備があった場合や、審査に時間がかかった場合、あるいは郵送事情によっては、さらに日数を要することもあります。それでも、「できるだけ早くカードが欲しい」という利用者にとって、この発行スピードは大きなメリットと感じられるでしょう。
オリコカードの3つのデメリット・注意点
多くのメリットがある一方で、オリコカードにはいくつかのデメリットや注意点も存在します。これらを事前に理解しておくことで、申し込み後に「思っていたのと違った」という事態を防ぐことができます。ここでは、客観的な視点から3つのデメリット・注意点を解説します。
① 基本のポイント還元率は平均的な水準
オリコカードは「高還元率」というイメージが強いですが、その内実を正確に理解しておく必要があります。「Orico Card THE POINT」シリーズの基本還元率は1.0%と、一般的なカード(0.5%)に比べれば高い水準です。しかし、年会費無料のカードの中には、楽天カードやPayPayカードなど、同様に基本還元率1.0%のカードも存在します。
オリコカードの真価は、前述の通り「オリコモール」の利用や「入会後6ヶ月間のポイントアップ」といった特定の条件下で還元率が飛躍的に高まる点にあります。裏を返せば、これらのポイントアップ施策を全く利用しない場合、その恩恵は限定的になります。
例えば、ネットショッピングをほとんどせず、実店舗での利用が中心で、かつ入会後6ヶ月のボーナス期間も終了してしまった場合、還元率は1.0%に留まります。これは決して低い数字ではありませんが、「オリコカードだから圧倒的にお得」というわけではなく、他の1.0%還元のカードと同等のパフォーマンスになります。
したがって、オリコカードのメリットを最大限に引き出すには、オリコモールを積極的に活用するなど、ある程度の工夫と能動的なアクションが求められるという点は、注意点として認識しておくべきでしょう。ただ漠然と使うだけでは、そのポテンシャルを十分に活かしきれない可能性があります。
② 旅行傷害保険が付帯しないカードが多い
クレジットカードを選ぶ際、特に旅行や出張の機会が多い方が重視するのが、旅行傷害保険の有無とその補償内容です。この点において、オリコカードは注意が必要です。
「Orico Card THE POINT」をはじめとする年会費無料のオリコカードの多くには、海外・国内の旅行傷害保険が付帯していません。年会費を無料に抑える代わりに、保険関連のコストを削減していると考えられます。
もし、海外旅行に行く際に補償が必要な場合は、別途、海外旅行保険に加入するか、旅行傷害保険が自動付帯(カードを持っているだけで適用される保険)となっている別のクレジットカードを併用する必要があります。
もちろん、オリコカードの中でも年会費がかかる上位カードには、手厚い保険が付帯しています。
カード名 | 年会費(税込) | 海外旅行傷害保険 | 国内旅行傷害保険 |
---|---|---|---|
Orico Card THE POINT | 永年無料 | 付帯なし | 付帯なし |
Orico Card THE POINT PREMIUM GOLD | 1,986円 | 最高2,000万円(利用付帯) | 最高1,000万円(利用付帯) |
The Gold | 11,000円 | 最高1億円(自動付帯) | 最高5,000万円(自動付帯) |
Orico Card THE WORLD | 9,900円 | 最高5,000万円(自動付帯) | 最高5,000万円(利用付帯) |
参照:株式会社オリエントコーポレーション公式サイト(各カードページ)
このように、旅行保険を重視する場合は、年会費無料のカードではなく、ゴールドカード以上のランクを選ぶ必要があります。自分のライフスタイルと、カードに求める機能(コスト、ポイント、保険)のバランスをよく考えて選ぶことが重要です。年会費無料というメリットだけに惹かれて選ぶと、いざという時に補償がなくて困る可能性があるため、注意しましょう。
③ ゴールドカード以外のステータス性は高くない
クレジットカードには、決済機能という実用的な側面のほかに、持ち主の社会的信用や地位を示す「ステータスシンボル」としての側面もあります。特に、歴史ある国際ブランドが発行するゴールドカードやプラチナカードは、その代表格と言えるでしょう。
この「ステータス性」という観点から見ると、オリコカードの一般カード(年会費無料カード)は、それほど高いとは言えません。オリコカードは信販系のカードであり、その強みはポイント還元率や年会費無料といった「実利」にあります。そのため、高級レストランやホテルの会計時に提示して、周囲から一目置かれるようなタイプのカードではないと認識しておくのが良いでしょう。
もちろん、これはカードの優劣を意味するものではありません。ステータス性を求めるか、実利を求めるかは、個人の価値観によります。日常の買い物で少しでもお得にポイントを貯めたいという方にとっては、ステータス性よりも還元率の高さの方が重要です。
一方で、オリコカードの中にも「The Gold」や「Orico Card THE PLATINUM」といった上位カードは存在します。これらのカードは、年会費も相応に高額であり、充実した付帯サービスとともに一定のステータス性を備えています。もしオリコカードでステータス性を求めるのであれば、これらのゴールドカードやプラチナカードが選択肢となります。
結論として、実用性とコストパフォーマンスを追求するなら年会費無料のオリコカード、ステータス性や特別な体験を求めるなら他のカードブランドやオリコの上位カードを検討する、というように目的を明確にして選ぶことが大切です。
後悔しないオリコカードの選び方4つのポイント
多種多様なラインナップの中から、自分にとって最適なオリコカードを見つけ出すためには、いくつかの明確な基準を持って比較検討することが重要です。ここでは、後悔しないオリコカード選びのための4つのポイントを解説します。
① 年会費で選ぶ
最も基本的で分かりやすい選び方のポイントは「年会費」です。オリコカードの年会費は、大きく分けて以下の3つのカテゴリーに分類できます。
- 年会費永年無料のカード:
- 対象者:クレジットカードの維持コストを一切かけたくない方、初めてカードを持つ方、サブカードとして利用したい方。
- 代表的なカード:「Orico Card THE POINT」「JEWELUNA」など。
- 特徴:コストゼロで基本還元率1.0%や電子マネー機能といった基本性能を享受できます。コストパフォーマンスを最優先するなら、このカテゴリーから選ぶのが基本となります。
- 格安年会費のゴールドカード:
- 対象者:年会費は抑えたいが、基本的なゴールドカードの特典(空港ラウンジ、旅行保険など)は欲しい方。
- 代表的なカード:「Orico Card THE POINT PREMIUM GOLD」(年会費1,986円 税込)。
- 特徴:一般的なゴールドカードの年会費が1万円程度であるのに対し、非常に低コストでゴールドカードを持つことができます。ポイント還元率も維持しつつ、「コスパの良いゴールドカード」を求める方に最適です。
- 高年会費のステータスカード:
- 対象者:手厚い旅行保険、コンシェルジュサービス、プライオリティ・パスなど、質の高いサービスや特典を求める方。
- 代表的なカード:「The Gold」(年会費11,000円 税込)、「Orico Card THE PLATINUM」(年会費22,000円 税込)。
- 特徴:年会費に見合った、あるいはそれ以上の価値がある豪華な特典が付帯します。ライフスタイルを豊かにする付加価値を重視する上級者向けの選択肢です。
まずは自分がクレジットカードにどの程度のコストをかけられるか、かけたいかを明確にし、上記の中から適切なカテゴリーを絞り込むことが、効率的なカード選びの第一歩となります。
② ポイント還元率の高さで選ぶ
オリコカードの最大の魅力である「ポイント」を基準に選ぶことも重要です。ただし、単に「基本還元率」だけを見るのではなく、自分のライフスタイルに照らし合わせて、最もポイントが貯まりやすいカードはどれかを考える必要があります。
以下の点をチェックしてみましょう。
- 基本還元率: 多くのオリコカードは1.0%ですが、中には異なるカードもあります。まずは基本となる還元率を確認します。
- ポイントアップの条件:
- ネットショッピングを多用するか? → 「オリコモール」の恩恵を最大限に受けられる「Orico Card THE POINT」シリーズが有利です。
- 入会直後に大きな出費の予定があるか? → 入会後6ヶ月間2.0%還元になる「Orico Card THE POINT」は絶好の機会です。
- 特定の電子マネーをよく使うか? → iD/QUICPay利用でポイントが貯まるため、多くのカードが該当します。
- 海外での利用が多いか? → 「Orico Card THE WORLD」は海外利用でポイントが2倍になる特典があります。
このように、自分の消費行動のパターンを分析し、どのカードのポイントアップ条件に最も合致するかを見極めることが、賢い選択につながります。例えば、ほとんどネットショッピングをせず、海外にも行かないのであれば、「Orico Card THE POINT」の最大の強みであるオリコモールや海外利用特典の恩恵は少なくなります。自分の生活にフィットするポイントプログラムを持つカードこそが、あなたにとっての「最高還元率カード」となるのです。
③ 付帯保険や優待サービスで選ぶ
ポイント還元率や年会費といった「数字」だけでなく、カードに付帯する「サービス」で選ぶことも、満足度の高いカード選びには不可欠です。特に、ライフスタイルに直結するサービスは重要です。
- 旅行傷害保険:
- 海外や国内への旅行・出張が多い方は、保険の有無と補償額、適用条件(自動付帯か利用付帯か)を必ず確認しましょう。
- 年会費無料カードには基本的に付帯しないため、保険が必要な場合は「Orico Card THE POINT PREMIUM GOLD」以上のカードが選択肢となります。特に「The Gold」は最高1億円の自動付帯保険が付いており、安心感が格段に違います。
- 空港ラウンジサービス:
- 飛行機での移動が多い方にとって、出発前の時間をゆったりと過ごせる空港ラウンジは非常に価値のあるサービスです。
- 国内の主要空港ラウンジを利用したいなら「Orico Card THE POINT PREMIUM GOLD」以上、世界中の空港ラウンジが利用できる「プライオリティ・パス」が欲しいなら「Orico Card THE PLATINUM」が対象です。
- ショッピング保険(ショッピングガード保険):
- カードで購入した商品が、購入後に破損したり盗難に遭ったりした場合に補償してくれる保険です。
- 高価な買い物をする機会が多い方は、この保険の有無と年間の補償限度額をチェックしておくと安心です。「The Gold」では年間最高300万円まで補償されます。
これらのサービスは、年会費が高くなるほど充実する傾向にあります。年会費というコストを支払ってでも、これらのサービスを受ける価値があるかどうかを、ご自身のライフスタイルと照らし合わせて慎重に判断しましょう。
④ 国際ブランドやカードのデザインで選ぶ
機能面だけでなく、カードの基本的な仕様や見た目も、意外と重要な選択基準になります。
- 国際ブランド:
- オリコカードでは主にMastercard、Visa、JCBの3種類から選ぶことができます(カードによって選択できるブランドは異なります)。
- VisaとMastercardは世界中で加盟店数が多く、海外でも不自由なく使える汎用性の高さが魅力です。どちらか一枚持っておけば、ほとんどの国や地域で困ることはありません。
- JCBは日本発の国際ブランドであり、国内での加盟店網やキャンペーン、サービスが充実しています。特にハワイやグアム、台湾など、日本人観光客が多い地域ではJCB独自の優待を受けられることがあります。
- 自分がカードを主に利用する場所(国内か海外か)や、特定のブランドの優待を受けたいかによって選びましょう。
- カードのデザイン:
- クレジットカードは日常的に使うものだからこそ、券面のデザインも気に入ったものを選びたいという方は多いでしょう。
- オリコカードは、黒を基調としたスタイリッシュな「Orico Card THE POINT」や、華やかなデザインの「JEWELUNA」、ゴールドやプラチナの輝きが美しい上位カードなど、デザインのバリエーションも様々です。
- 自分が持ちたいと思える、愛着の湧くデザインのカードを選ぶことは、カードライフをより楽しむための隠れたポイントと言えるかもしれません。
【目的・特徴別】おすすめのオリコカード9選
ここでは、これまで解説してきた選び方のポイントを踏まえ、目的や特徴別に厳選したおすすめのオリコカード9枚を具体的に紹介します。各カードのスペックや特徴を比較し、ご自身に最適な一枚を見つけるための参考にしてください。
① Orico Card THE POINT(オリコカード ザ ポイント)
【こんな人におすすめ】
- とにかくポイントを効率よく貯めたい方
- 年会費無料で高還元率のカードを探している方
- ネットショッピングを頻繁に利用する方
項目 | 詳細 |
---|---|
年会費 | 永年無料 |
家族カード | 永年無料 |
ETCカード | 永年無料 |
国際ブランド | Mastercard, JCB |
基本ポイント還元率 | 1.0%(100円につき1オリコポイント) |
ポイントアップ特典 | ・入会後6ヶ月間は還元率2.0% ・オリコモール経由で+0.5%以上 ・iD/QUICPay利用でも1.0%還元 |
旅行傷害保険 | 付帯なし |
ショッピング保険 | 付帯なし |
「Orico Card THE POINT」は、オリコカードの代名詞とも言える最も人気の高い一枚です。その最大の魅力は、年会費永年無料でありながら、常時1.0%という高い基本還元率を誇る点にあります。さらに、入会から6ヶ月間はポイント還元率が2.0%に跳ね上がるため、スタートダッシュで大量のポイントを獲得できます。ネットショッピングでは「オリコモール」を経由することで、常に1.5%以上の還元率が狙えるため、オンラインでの買い物が多い方には必須のカードと言えるでしょう。デメリットは旅行保険が付帯しないことですが、それを補って余りあるポイント獲得能力が魅力です。コストをかけずに最大限のポイント還元を追求するなら、まず検討すべき筆頭候補です。
② Orico Card THE POINT PREMIUM GOLD(オリコカード ザ ポイント プレミアム ゴールド)
【こんな人におすすめ】
- コストを抑えつつゴールドカードの特典が欲しい方
- ポイント還元率と付帯サービスのバランスを取りたい方
- 国内の空港ラウンジを無料で利用したい方
項目 | 詳細 |
---|---|
年会費 | 1,986円(税込) |
家族カード | 永年無料 |
ETCカード | 永年無料 |
国際ブランド | Mastercard, JCB |
基本ポイント還元率 | 1.0%(100円につき1オリコポイント) |
ポイントアップ特典 | ・オリコモール経由で+1.0%以上 ・iD/QUICPay利用で+0.5%(合計1.5%還元) |
旅行傷害保険 | 海外:最高2,000万円(利用付帯) 国内:最高1,000万円(利用付帯) |
空港ラウンジ | 国内主要空港・ハワイの空港ラウンジ無料 |
「Orico Card THE POINT」の特典に、ゴールドカードならではのサービスを追加したのがこのカードです。年会費1,986円(税込)という破格の安さでゴールドカードが持てるのが最大の特徴。通常の「THE POINT」よりもオリコモールの特別加算ポイントが+0.5%上乗せされ、iD/QUICPayの利用でも+0.5%のボーナスが付くなど、ポイント面もさらに強化されています。加えて、国内の主要空港ラウンジが無料で利用可能になり、旅行傷害保険も付帯します(利用付帯)。年会費無料カードでは物足りないけれど、1万円クラスのゴールドカードは 부담が重い、という方に最適な、コストパフォーマンスに優れたバランス型のゴールドカードです。
③ Orico Card THE WORLD(オリコカード ザ ワールド)
【こんな人におすすめ】
- 海外旅行や海外出張の機会が多い方
- マイルを貯めている方(ポイントをマイルに交換したい方)
- 手厚い旅行保険を重視する方
項目 | 詳細 |
---|---|
年会費 | 9,900円(税込) |
家族カード | 1枚目無料、2枚目以降2,200円(税込) |
ETCカード | 永年無料 |
国際ブランド | Mastercard |
基本ポイント還元率 | 1.0%(100円につき1オリコポイント) |
ポイントアップ特典 | ・海外利用分はポイント2倍(還元率2.0%) ・入会後6ヶ月間は還元率2.0% ・オリコモール経由で+0.5%以上 |
旅行傷害保険 | 海外:最高5,000万円(自動付帯) 国内:最高5,000万円(利用付帯) |
空港ラウンジ | 国内主要空港・ハワイの空港ラウンジ無料 |
その名の通り「世界」を舞台に活躍する方に向けたカードです。海外でのカード利用分はポイントが常に2倍(還元率2.0%)になるという強力な特典が付いています。貯めたポイントはANAやJALのマイルに高い交換レートで移行できるため、マイラーにもおすすめです。最高5,000万円の海外旅行傷害保険が自動付帯する点も大きな安心材料。年会費はかかりますが、海外での利用が多い方なら、ポイントアップ分だけで十分に元が取れる可能性があります。旅に特化した特典が満載の一枚です。
④ The Gold(ザ・ゴールド)
【こんな人におすすめ】
- 充実した付帯サービスとステータス性を求める方
- 最高レベルの旅行保険を求める方
- グルメやエンタメの優待を重視する方
項目 | 詳細 |
---|---|
年会費 | 11,000円(税込) |
家族カード | 1枚目無料、2枚目以降2,200円(税込) |
ETCカード | 永年無料 |
国際ブランド | Mastercard, JCB |
基本ポイント還元率 | 0.5%(1,000円につき5スマイル)※ポイント体系が異なる |
ポイントアップ特典 | ・年間利用額に応じて翌年度の還元率アップ(最大1.1%) ・オリコモール経由でポイントアップ |
旅行傷害保険 | 海外:最高1億円(自動付帯) 国内:最高5,000万円(自動付帯) |
優待サービス | ・国内/海外空港ラウンジサービス ・Mastercard/JCBのゴールド会員向け優待(グルメ、ホテル等) |
「The Gold」は、オリコが発行するスタンダードなゴールドカードです。ポイント還元率は「THE POINT」シリーズに劣りますが、それを補う圧倒的に手厚い付帯サービスが魅力です。特筆すべきは旅行傷害保険で、海外最高1億円、国内最高5,000万円が自動付帯します。これはゴールドカードの中でもトップクラスの補償内容です。その他、MastercardやJCBが提供するゴールド会員向けのダイニング優待やホテル優待など、ワンランク上のサービスを利用できます。ポイントよりも安心と上質な体験を重視する方に選ばれる、伝統的なゴールドカードです。
⑤ Orico Card THE PLATINUM(オリコカード ザ プラチナ)
【こんな人におすすめ】
- 最高峰のサービスとステータスを求める方
- コンシェルジュサービスを利用したい方
- 世界中の空港ラウンジを使いたい方(プライオリティ・パス)
項目 | 詳細 |
---|---|
年会費 | 22,000円(税込) |
家族カード | 3名まで無料 |
ETCカード | 永年無料 |
国際ブランド | Mastercard |
基本ポイント還元率 | 1.0%(100円につき1オリコポイント) |
ポイントアップ特典 | ・誕生月はポイント2倍(還元率2.0%) ・オリコモール経由で+1.0%以上 |
旅行傷害保険 | 海外:最高1億円(自動付帯) 国内:最高1億円(自動付帯) |
主な特典 | ・24時間365日対応のコンシェルジュサービス ・プライオリティ・パス(プレステージ会員)無料付帯 ・手荷物無料宅配サービス |
オリコカードの最上位に位置するプラチナカードです。年会費は22,000円(税込)と高額ですが、その価値に見合うだけの最高級のサービスが提供されます。レストランの予約や旅行プランの相談などを代行してくれるコンシェルジュサービス、世界1,300ヶ所以上の空港ラウンジを利用できる「プライオリティ・パス」の最上位プラン(通常年会費469米ドル)が無料で付帯するなど、特典は非常に豪華です。基本還元率も1.0%と高く、誕生月には2.0%にアップします。まさにエグゼクティブのための、究極の一枚と言えるでしょう。
⑥ JEWELUNA(ジュエルナ)
【こんな人におすすめ】
- カードのデザインにこだわりたい女性
- 年会費無料で、女性向けの特典があるカードを探している方
項目 | 詳細 |
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年会費 | 永年無料 |
国際ブランド | Mastercard |
基本ポイント還元率 | 0.5%(1,000円につき1暮らスマイル) |
特典 | ・毎月の利用金額に応じてプレゼントが当たる抽選 ・海外旅行時に便利なOrico-MALL「Ciao」の利用 |
「JEWELUNA」は、女性のライフスタイルを輝かせることをコンセプトにしたカードです。年会費は永年無料で、ジュエリーをモチーフにした華やかなカードデザインが特徴。毎月のカード利用額に応じて、美容グッズやエステチケットなどが当たるプレゼント抽選に参加できるユニークな特典があります。ポイント還元率は0.5%と標準的ですが、「持つことが楽しくなるカード」を求める女性におすすめです。
参照:株式会社オリエントコーポレーション公式サイト
⑦ EX Gold for Biz(イーエックス ゴールド フォー ビズ)
【こんな人におすすめ】
- 個人事業主や法人経営者
- ビジネス経費の決済とプライベートの支払いを分けたい方
項目 | 詳細 |
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年会費 | 2,200円(税込)※初年度無料 |
国際ブランド | Mastercard, Visa |
基本ポイント還元率 | 0.6%〜1.1%(年間利用額に応じて変動) |
ビジネス特典 | ・福利厚生サービス「Orico Club Off」利用可能 ・Mastercard/Visaのビジネス優待 |
個人事業主や中小企業の代表者向けのビジネスカードです。年会費2,200円(税込)という低コストで、ビジネスシーンで役立つ様々なサービスを利用できます。経費の支払いをこのカードに集約することで、公私の支出を明確に区別でき、経理処理が楽になります。福利厚生サービスや、融資金利の優遇など、ビジネスをサポートする特典が充実しています。ビジネスの成長を支えるパートナーとして最適な一枚です。
参照:株式会社オリエントコーポレーション公式サイト
⑧ iD×QUICPay
【こんな人におすすめ】
- とにかくキャッシュレス決済をスムーズに行いたい方
- シンプルな機能のカードを求めている方
項目 | 詳細 |
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年会費 | 永年無料 |
国際ブランド | Mastercard, JCB |
基本ポイント還元率 | 0.5%(1,000円につき1暮らスマイル) |
特徴 | ・iDとQUICPayの2種類の電子マネーを搭載 ・シンプルな機能で使いやすい |
カード名が示す通り、電子マネー「iD」と「QUICPay」の利用に特化したカードです。年会費永年無料で、この2つの電子マネーを搭載しているため、日常の少額決済で非常に便利です。ポイント還元率は0.5%と標準的で、特別な付帯サービスもありませんが、その分、機能がシンプルで分かりやすいのがメリット。「支払いのスマートさ」を最優先する方におすすめです。
⑨ Drivers Leader
【こんな人におすすめ】
- 車を頻繁に運転する方
- ガソリン代や高速道路料金の支払いを少しでもお得にしたい方
項目 | 詳細 |
---|---|
年会費 | 初年度無料、次年度以降1,375円(税込)※年間10万円以上の利用で無料 |
国際ブランド | Mastercard, JCB |
基本ポイント還元率 | 0.5%(1,000円につき5スマイル) |
特典 | ・ENEOS/昭和シェルでの給油でポイントアップ ・ETC利用でポイントアップ ・ロードサービスが優待価格で利用可能 |
ドライバー向けの特典が満載のカードです。ENEOSや昭和シェル石油での給油、ETCの利用でポイントが通常より多く貯まるため、車関連の支出が多い方ほどお得になります。年会費はかかりますが、年間10万円以上の利用で無料になるため、メインカードとして使えば実質無料で持つことも可能です。万が一のトラブルに備えるロードサービスも優待価格で付帯しており、ドライバーにとって心強い一枚です。
よりお得に!オリコポイントの賢い貯め方と使い方
オリコカードの魅力を最大限に引き出すには、その心臓部である「オリコポイント」の仕組みを深く理解し、戦略的に貯めて使うことが不可欠です。ここでは、オリコポイントを効率的に貯める方法と、その価値を最大化する使い方について詳しく解説します。
ポイントの貯め方
ただカードを使うだけでなく、いくつかのコツを実践することで、ポイントの貯まり方は劇的に変わります。
オリコモールを経由してポイントアップ
オリコポイントを貯める上で最も重要なのが「オリコモール」の活用です。オリコモールは、オリコカード会員限定のオンラインショッピングモールで、ここを経由して提携先のECサイトで買い物をするだけで、通常のカード利用ポイントに加えて、オリコモール独自の特別加算ポイントがもらえます。
- 通常のカード利用ポイント: 1.0%(Orico Card THE POINTの場合)
- オリコモール特別加算: 0.5%〜15.0%(ショップにより異なる)
例えば、特別加算が+1.0%のショップで買い物をした場合、合計で2.0%のポイントが貯まる計算になります。Amazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングといった大手総合通販サイトも提携しており、これらは最低でも+0.5%の特別加算が保証されています。
使い方は非常に簡単で、オリコモールのサイトにアクセスしてログインし、目的のショップを選んで「経由してサイトへ」ボタンをクリックするだけ。あとはいつも通り買い物をするだけで、後日特別ポイントが付与されます。ネットショッピングをする際は、必ずオリコモールを経由する習慣をつけるだけで、年間に獲得できるポイントは大きく変わってきます。
入会後6ヶ月間の特別ポイント加算
「Orico Card THE POINT」や「Orico Card THE WORLD」など、一部のカードには入会後6ヶ月間、ポイント還元率が2.0%にアップするウェルカム特典があります。これは非常にお得なキャンペーンであり、活用しない手はありません。
引越しに伴う家具・家電の購入、海外旅行の費用、保険の年払いなど、まとまった金額の支払い予定がある方は、そのタイミングに合わせてカードを申し込むのがおすすめです。例えば、50万円の利用があった場合、通常であれば5,000ポイント(5,000円相当)ですが、この期間中であれば10,000ポイント(10,000円相当)と、倍のポイントが獲得できます。
このボーナス期間は、オリコカードのポテンシャルを最大限に体験できる絶好の機会です。この期間に、あらゆる支払いをオリコカードに集中させることを意識してみましょう。
電子マネーの利用でポイントを貯める
オリコカードに標準搭載されている電子マネー「iD」と「QUICPay」の利用も、もちろんポイント付与の対象です。コンビニやスーパーでの数百円の買い物でも、端末にかざすだけで支払いが完了し、着実にポイントが貯まっていきます。
特に「Orico Card THE POINT PREMIUM GOLD」では、iD/QUICPayの利用で通常ポイントに加えて+0.5%の特別ポイントが加算され、合計1.5%の高還元率になります。
日々の細かな支払いを現金から電子マネーに切り替えるだけで、年間を通してみるとかなりのポイント差が生まれます。「少額決済こそキャッシュレス」を徹底することが、ポイントを効率的に貯める秘訣です。
ポイントの使い方・交換先
貯めたオリコポイントは、様々な商品やサービスに交換できます。交換先によって1ポイントあたりの価値が変わることもあるため、お得な使い方を知っておくことが重要です。オリコポイントの有効期限は、ポイント獲得月を含めて12ヶ月後の月末なので、失効する前に忘れずに使いましょう。
各種オンラインギフト券に交換する
最も手軽で価値が分かりやすい交換先が、オンラインギフト券です。オリコポイントは、500ポイントからリアルタイムで交換できます。
- Amazonギフトカード
- Google Play ギフトコード
- App Store & iTunes ギフトカード
- nanacoギフト
- EdyギフトID
これらのギフト券には、500オリコポイント → 500円分として、1ポイント=1円の等価で交換できます。交換手続きはオリコの会員サイト「e-Orico」から簡単に行え、すぐにギフトコードが発行されるため、利便性が非常に高いのが特徴です。特にAmazonをよく利用する方にとっては、実質的な現金割引として使えるため、非常に人気があります。
Tポイントや楽天ポイントなど他社ポイントに交換する
オリコポイントは、他の共通ポイントに交換することも可能です。普段から貯めているポイントがある場合、そちらに集約するのも賢い使い方です。
交換先ポイント | 交換レート |
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楽天ポイント | 1,000オリコポイント → 1,000楽天ポイント |
Tポイント | 1,000オリコポイント → 1,000 Tポイント |
Pontaポイント | 1,000オリコポイント → 1,000 Pontaポイント |
dポイント | 1,000オリコポイント → 1,000 dポイント |
参照:オリコポイントゲートウェイ公式サイト
主要な共通ポイントには、いずれも1,000ポイント単位で等価交換が可能です。これにより、オリコポイントの使い道がさらに広がり、自分のライフスタイルに最も合った形でポイントを活用できます。
ANAやJALのマイルに交換する
旅行好きの方や、マイルを貯めている「マイラー」にとって見逃せないのが、航空会社のマイルへの交換です。
交換先マイル | 交換レート |
---|---|
ANAマイル | 1,000オリコポイント → 600 ANAマイル |
JALマイル | 1,000オリコポイント → 500 JALマイル |
参照:オリコポイントゲートウェイ公式サイト
マイルの価値は、利用する航空券によって1マイルあたり2円〜10円以上にもなることがあるため、特典航空券に交換できれば、ポイントの価値を何倍にも高めることが可能です。特にANAマイルへの交換レートは比較的高く設定されており、オリコカードはANAマイラーからも支持されています。旅行が趣味の方は、マイルへの交換を積極的に検討する価値があるでしょう。
オリコカードの申し込み方法と発行までの流れ
自分に合ったオリコカードを見つけたら、次はいよいよ申し込みです。ここでは、Webからの申し込み手順と、事前に準備しておくべきものについて解説します。
Webでの申し込み手順を3ステップで解説
オリコカードの申し込みは、郵送の手間がかからないWeb完結型が主流で、非常にスムーズです。大まかな流れは以下の3ステップです。
① 申し込みフォームに情報を入力
まずは、オリコカードの公式サイトにアクセスし、希望するカードの「お申し込み」ボタンをクリックします。画面の指示に従って、以下の情報を入力していきます。
- 氏名、生年月日、住所、電話番号などの本人情報
- 勤務先の名称、住所、電話番号、年収などの勤務先情報
- 居住形態(持ち家、賃貸など)や居住年数
- 運転免許証の有無
- カードの国際ブランドやデザインの選択
- キャッシング枠の希望額(不要な場合は0円に設定)
- 暗証番号の設定
- 支払い用金融機関口座の設定
入力ミスがあると審査に時間がかかったり、審査に落ちる原因になったりする可能性があるため、正確かつ正直に情報を入力することが非常に重要です。特に、年収や勤務先情報に虚偽の記載をすることは絶対にやめましょう。
② 審査結果をメールで受け取る
申し込み情報の送信が完了すると、オリコによる入会審査が開始されます。審査は、入力された情報や信用情報機関への照会を基に行われます。審査状況によっては、本人確認や勤務先への在籍確認の電話がかかってくることもあります。
審査結果は、通常数日以内に申し込み時に登録したメールアドレス宛に届きます。「審査通過」のメールが届けば、無事にカードが発行されることが確定します。残念ながら審査に通らなかった場合も、その旨がメールで通知されます。
③ カードを受け取る
審査通過後、最短8営業日ほどで、カードが「本人限定受取郵便」または「簡易書留」で郵送されます。本人限定受取郵便の場合、受け取り時に運転免許証やマイナンバーカードなどの本人確認書類の提示が必要になるため、あらかじめ準備しておきましょう。
カードを受け取ったら、裏面の署名欄に必ずサインをします。これで、すぐにカードを利用開始できます。
申し込みに必要なもの
Webでの申し込みをスムーズに進めるために、以下のものを事前に手元に準備しておくと良いでしょう。
- 本人確認書類:
- 運転免許証または運転経歴証明書
- マイナンバーカード
- パスポート
- 在留カード/特別永住者証明書 など
(申し込みの途中で、これらの書類の画像をアップロードするか、番号を入力する必要があります)
- 引き落とし口座に設定する金融機関の通帳やキャッシュカード:
- 銀行名、支店名、口座種別、口座番号が必要になります。インターネットバンキングを利用している場合は、その情報でも設定可能です。
- 勤務先の情報がわかるもの:
- 会社の正式名称、住所、電話番号、所属部署、従業員数など。名刺や会社のウェブサイトなどで確認しておくとスムーズです。
これらの準備を万端にしておくことで、入力の途中で手が止まることなく、スムーズに申し込みを完了させることができます。
オリコカードの審査に関する情報
クレジットカードを申し込む上で、多くの方が気になるのが「審査」についてです。ここでは、オリコカードの審査基準や審査時間、そして審査に通りやすくなるためのコツについて解説します。
審査基準と申し込み資格
オリコカードの申し込み資格は、カードの種類によって異なりますが、最も一般的な「Orico Card THE POINT」の場合、公式サイトには「原則として年齢18歳以上の方(高校生は除く)」と記載されています。参照:株式会社オリエントコーポレーション公式サイト
これは、安定した収入がある正社員だけでなく、パート、アルバイト、派遣社員、専業主婦、学生(高校生を除く)でも申し込めることを意味しており、比較的門戸が広いと言えます。
ただし、申し込めることと審査に通ることは別です。オリコカードは信販系のカード会社であるため、審査では特に「個人の信用情報」が重視される傾向にあります。信用情報とは、これまでのクレジットカードやローンの利用履歴のことで、信用情報機関(CIC、JICCなど)に記録されています。
審査でチェックされる主なポイントは以下の通りです。
- 申込者の属性情報: 年齢、年収、勤務先、勤続年数、居住形態など。返済能力があるかを判断する材料となります。
- 信用情報(クレジットヒストリー):
- 過去にクレジットカードやローンの支払いを延滞したことがないか。
- 短期間に複数のカードを申し込んでいないか(申し込みブラック)。
- 自己破産などの金融事故の記録がないか。
特に、過去の延滞履歴や金融事故の記録があると、審査に通るのは非常に難しくなります。良好なクレジットヒストリーを築いていることが、審査通過の鍵となります。
審査にかかる時間とカード発行までの日数
前述の通り、オリコカードはオンラインで申し込んだ場合、審査は最短で即日〜数日で完了し、カードは審査通過後、最短8営業日で発行されます。
ただし、これはあくまでスムーズに進んだ場合の目安です。以下のようなケースでは、審査や発行に時間がかかることがあります。
- 申し込み内容に不備や確認事項があった場合
- キャッシング枠を希望した場合(審査がより慎重になるため)
- 土日祝日や年末年始を挟む場合
- 在籍確認が必要になった場合
急いでカードが必要な場合は、申し込みフォームを正確に入力し、キャッシング枠を0円に設定するなど、審査がスムーズに進むよう工夫することをおすすめします。
審査に通りやすくなるためのコツと注意点
審査は総合的な判断で行われるため、「こうすれば100%通る」という方法はありません。しかし、審査に通りやすくなるために心がけるべきポイントはいくつかあります。
- 申し込み情報は正確に、虚偽の記載は絶対にしない:
入力ミスは審査遅延の原因になります。年収を多めに申告するなどの虚偽記載は、発覚した際に審査落ちの直接的な原因となるため、絶対にやめましょう。 - キャッシング枠は「0円」で申し込む:
キャッシング枠を希望すると、貸金業法に基づく審査が追加され、より慎重な判断が必要になるため、審査が厳しくなり、時間もかかります。キャッシングを利用する予定がなければ、希望額を「0円」または「なし」で申し込むのが最もおすすめです。 - 同時に複数のカードを申し込まない(申し込みブラックを避ける):
短期間(一般的に6ヶ月以内)に3枚以上のクレジットカードを申し込むと、「お金に困っているのでは?」と判断され、審査に通りにくくなる「申し込みブラック」という状態になる可能性があります。カードを申し込む際は、1枚に絞り、もし審査に落ちた場合は、次の申し込みまで6ヶ月以上期間を空けるのが賢明です。 - 既存の借入額を減らしておく:
もし他社からのカードローンやキャッシングの借入がある場合は、可能な範囲で返済し、借入残高を減らしておくことで、返済能力が高いと判断されやすくなります。
これらの点に注意して申し込むことで、審査に通る可能性を高めることができます。
オリコカードに関するよくある質問
最後に、オリコカードに関して多くの人が抱く疑問点について、Q&A形式で回答します。
カードの締め日と支払日はいつですか?
オリコカードの利用代金の締め日と支払日は、以下の通りです。
- 締め日:毎月月末
- 支払日:翌月27日(27日が土日祝日の場合は、翌営業日)
例えば、8月1日〜8月31日までの利用分は、9月27日に指定の口座から引き落とされます。支払日前に利用明細をWebサービス「e-Orico」で確認し、口座の残高が不足しないように注意しましょう。
ETCカードや家族カードは後から追加できますか?
はい、後からでも追加で申し込むことが可能です。
クレジットカードが手元に届いた後、会員専用のWebサービス「e-Orico」にログインし、メニューから「各種お申し込み」→「各種カードのお申し込み」と進むことで、ETCカードや家族カードの追加発行手続きができます。郵送での申し込みも可能です。
カードを紛失した場合や不正利用された場合の問い合わせ先は?
カードの紛失・盗難に気づいた場合は、直ちに以下のダイヤルに連絡し、カードの利用を停止してもらう必要があります。24時間365日、年中無休で受け付けています。
- オリコカード紛失・盗難受付ダイヤル
- 国内から:0120-828-013(フリーダイヤル)
- 海外から:81-3-5776-0161(有料)
参照:株式会社オリエントコーポレーション公式サイト
連絡後、警察への届け出も忘れずに行いましょう。また、オリコカードには不正利用による損害を補償する「カード盗難保険」が付帯しているので、速やかに連絡することが重要です。
カードの解約方法を教えてください
オリコカードの解約(退会)は、電話での手続きとなります。カード名義人本人が、カード裏面に記載されているインフォメーションセンターに電話をかけ、解約したい旨を伝える必要があります。
解約する際の注意点は以下の通りです。
- 貯まっているポイントはすべて失効します。 解約前にポイントを使い切ることをおすすめします。
- 年会費がかかるカードの場合、支払い済みの年会費は返金されません。
- ETCカードや家族カードも同時に解約となります。
- 公共料金や携帯電話料金などの継続的な支払いに設定している場合は、事前に支払い方法の変更手続きが必要です。
これらの点を確認した上で、手続きを進めましょう。
まとめ
本記事では、オリコカードの種類や特徴、メリット・デメリット、そして選び方から具体的なおすすめカードまで、幅広く解説してきました。
オリコカードは、特にポイント還元を重視する方、そしてコストパフォーマンスに優れたカードを求める方にとって、非常に魅力的な選択肢です。
記事の要点をまとめると、以下のようになります。
- オリコカードの最大の強みは、オリコモールや各種キャンペーンを活用することで実現する高いポイント還元率にある。
- 年会費永年無料で基本還元率1.0%の「Orico Card THE POINT」は、初めての方からポイ活上級者まで、万人におすすめできるスタンダードカード。
- 格安年会費で空港ラウンジや保険が付帯する「Orico Card THE POINT PREMIUM GOLD」は、コスパと特典のバランスを求める方に最適。
- 旅行保険やステータスを重視する場合は、「The Gold」や「Orico Card THE WORLD」といった上位カードが選択肢となる。
- デメリットとして、年会費無料カードには旅行保険が付帯しない点や、ポイントアップ施策を活用しないと恩恵が薄れる点には注意が必要。
最終的にどのカードを選ぶべきかは、あなたのライフスタイルや価値観によって異なります。ネットショッピングの頻度、旅行の有無、カードに求める機能(ポイント、保険、ステータス)などを総合的に考え、本記事で紹介した選び方のポイントやおすすめカードの情報を参考に、ご自身にとって「最高の一枚」を見つけてください。
この記事が、あなたの後悔のないオリコカード選びの一助となれば幸いです。